2025.06.26

CARS

「全開加速の強烈さは言うまでも無い」 自動車評論家の大井貴之、山田弘樹が試乗した503馬力のハイパワーSUVとは?

大井さん、山田さんのレーサーコンビが試乗したウルトラ早いSUVとは?

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「完璧過ぎるがゆえの悩み」山田弘樹

アウディe-tronとして独立していた時代から数えると、登場から約7年のキャリアを持つ「SQ8 e-tron」。しかし、その見た目やインテリアの質感、そして走りに全く古さを感じさせないあたりにアウディのすごみを感じた。

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乗り込んだ瞬間から超高級車に乗っているという実感が高まり、走り出せばEVならではの静粛性がそのプレミアム感をさらに盛り上げる。

フル液晶メーターと中央に上下2段式の大型ディスプレイが備わるインパネのデザインは、他の多くのアウディ車と共通で親しみやすい。

西湘バイパスはメーカー泣かせの乗り心地性能に厳しいステージだが、継ぎ目を通過しても路面からの入力は見事にダンピングされ、ロードノイズや風切り音も極小だ。

数少ないネガがあるとしたらその重さが、ブレーキのタッチやターン・インのステア・フィールに影響していること。個人的にはそこまで飛ばさなければいいとは思うけれど、370kW/973Nmの出力を与えるならこうした部分でも感心させて欲しい。

あとはあまりにシームレス過ぎて、エモさが足りないこと。完璧過ぎるがゆえに退屈とは贅沢な悩みだけれど、ここをいち早く攻略したEVが今後は人気を得て行くのだと感じた。

アウディSQ8スポーツバックeトロン

SQ8スポーツバックe-tronはアウディのSUVラインナップの頂点であるQ8 e-tronのクーペ・スタイル版ハイ・パフォーマンス・モデル。フロントに1つ、リアに2つの電気モーターを搭載し、最高出力503ps、最大トルク973Nmを発生する。全長×全幅×全高=4915×1975×1615mm。ホイールベース=2930mm。車両重量=2720kg。車両価格=1492万円。一充電走行距離=482km(WLTCモード)。

写真=神村聖/山本佳吾/小林俊樹

(ENGINE2025年4月号)

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