随分と前置きが長くなってしまったが、新型アマルフィの特徴を3つに絞って記しておく。
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まず1点目はパワートレイン。V6ハイブリッドの噂もあったが、V8ツインターボを継続した。F154B系、つまり3855ccのフラットプレーン・ウェットサンプエンジンだ。ちなみにA系はマセラティ用でクロスプレーン・ウェットサンプ、C系がフェラーリ・ミドシップ用で3902ccのフラットプレーン・ドライサンプ、F系はC系と同じ仕様ながら3990ccを発揮するSF90用である。
アマルフィ用には新たに+20psの640ps仕様を用意した。最高許容回転数も+100rpmとなる7600rpm。エンジンブロックを新デザインとし、カムシャフトやクランクシャフトなどを軽量化。またタービンの最高回転数も6000回転上げて最大171000回転としている。最大トルクは変わらず760Nm。乾燥重量もローマと変わらないが、パワーアップによりパワー・ウェイト・レシオそのものは2.37から2.29kg/psへと向上している。結果、これまたローマ同様に8速DCTと組み合わせたが、0→100km/h加速は3.3秒とコンマ1秒早くなった。
2点目は内外装のデザインだ。エクステリアの第一印象は“大きく見える”というもの。実は外寸スペックそのものはローマと全く同じ。ホイールベースも前後トレッドも同じなのに大きく見える。全体的にドーディチ・チリンドリのテイストが支配(担当エクステリア・デザイナーが同じ)していて、ローマの可憐さは消えたものの下半身やお尻が私の目にはとても力強く映って好印象だった。
ちなみにテーマカラーは新色のヴェルデ・コスティエラ。アマルフィ・コスティエラ(=海岸)をイメージする。そのほか、ビアンコ・アルティコやロッソ・ポルトフィーノ、ジアッロ・モンテカルロの用意があったが、個人的には黄色がよく似合っていると思った。
3点目に電子制御系の充実とその結果として創造されるパフォーマンスの進化だ。こればかりは乗ってからの評価と言いたいところだが、HMI、ブレーキ・バイ・ワイア、ABSエヴォ、SSC(サイド・スリップ・コントロール)6.1、EPS、ADASなど全てを最新仕様にバージョンアップしていると聞けば期待しない方がおかしい。エンジニアはこれを根拠に、「走り出した瞬間からローマとは別のクルマだと理解できる」と言い切ったのだから。ちなみにタイヤ銘柄は、ブリヂストン・ポテンザ・スポーツとピレリPゼロである。
デリバリーは2026年上四半期から。日本市場へのデリバリー時期は未定だが、7月末には国内でも見ることができるだろう。イタリア国内での乗り出し価格はベースモデルが24万ユーロ(約4065万円)で、これはローマ発表時に比べて約2万ユーロのアップである。
文=西川淳 写真=フェラーリS.p.A.
■西川淳さんが動画で解説!
(ENGINE Webオリジナル)
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