2025.07.21

CARS

初のフル電動狩猟用ワゴン!「メルセデス・ベンツCLAシューティング・ブレーク」はまずデンキ版が2026年春に発売

これからのベンツのエントリー・ワゴンはCLAシューティング・ブレークに。

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メルセデス・ベンツは新型CLAシューティング・ブレークを発表した。2025年春に公開された4ドアと同じく、BEVとハイブリッドをラインナップするが、シューティングブレークのBEVはメルセデスとしては初となる。

これからのメルセデスのワゴンのエントリー・モデル


欧州仕様の車体サイズは全長×全幅×全高が4723×1855×1469mm、ホイールベースは2790mmで、従来型に対して35×25×27mm/61mmの拡大となる。



室内寸法もほぼ同等か拡大だが、後席レッグルームが6mm、荷室容量が30〜60リットル減少しているのは、後輪モーター駆動のBEVをベースとした設計だからだろう。その代わり、フロントには101リットルの積載スペース、いわゆるフランクが備わる。



もちろん、ハイブリッド・モデルのボンネットの下には、フランクではなくパワートレインが収まる。発表済みの4ドアには、1.5リットル・エンジンに、8F-eDCTと呼ばれるモーターとインバーター、8段デュアルクラッチ式自動MTを組み合わせたユニットで構成される48Vマイルド・ハイブリッドが採用されており、これと同じものがシューティング・ブレークにも搭載される。駆動方式は、前輪駆動と四輪駆動だ。



こうしたことから、新型CLAは完全電動化を前提に開発を開始したが、BEVシフトの世界的な遅れを受けてマイルド・ハイブリッドを追加した、という流れが見て取れる。事実、発売はまず2026年3月のBEVからで、それに続くマイルド・ハイブリッドの投入は2026年の早い時期とされているが、具体的には言及されていない。

そのBEV仕様は、後輪駆動の“250+”と四輪駆動の“350 4マチック”の2本立てで、車名にはフル電動車であることを示す“ウィズEQテクノロジー”のサフィックスが付く。最高出力と最大トルクは、250+が200kW (272ps)/335Nm、350が260kW (353ps)/515Nm。0-100km/h加速は、250+が6.8秒、350が5秒フラット、最高速度はいずれも210km/hだ。

バッテリーはNMCリチウム・イオンで、容量は85kWh。充電性能は最大320kWとなる。WLTPモードの航続距離は761/730kmで、10分間で310/300km相当の電力補充が可能だという。

エクステリアは、左右を連結したヘッドライトとテールライトや、空力に配慮した曲線的なフォルムが、EQモデルに通じるデザイン・テイストを感じさせる。シグネチャー・ライトがスリー・ポインテッド・スターを象ったのは、4ドア同様だ。

ルーフ・エンドがCピラーまで続く弧を描くのは、これまでのシューティング・ブレークと同じ。だが、リア・バンパー下部をブラック・アウトしたことで、極端なヒップアップに見せるような視覚的処理を施している。



インテリアでは、大画面が並ぶダッシュボードに目を奪われる。メーター・パネルは10.25インチ、センターとオプションの助手席ディスプレイは14インチだ。もし助手席ディスプレイを設置しない場合も、スター・パターンが入るトリムは画面のようなガラス風の見た目となる。また、運転席側には12.2インチのヘッドアップ・ディスプレイも追加可能だ。

マルチファンクション・ステアリング・ホイールは、静電スイッチに加え、ローラーとロッカー・スイッチが再登板となり使い勝手を高めた。また、大面積のパノラミック・ルーフは、赤外線反射/低反射コートを施した遮熱ガラスを使用して、車内の温度環境適正化に寄与するほか、透過率変更ギミックや、158個ものスリー・ポインテッド・スターが浮かび上がるイルミネーションも用意される。

このCLAシューティング・ブレークは、新開発されたメルセデス・ベンツ・モジュラー・アーキテクチャー(MMA)採用モデルとしては4ドアCLAに続く第2弾。このMMAファミリーは4車種が予定されているが、残る2車種はいずれもSUVとのことで、GLA/GLBの後継モデルだと推測される。



すなわち、A/Bクラスは既定路線どおり現行をもって消滅、今後のメルセデスのエントリー・モデルはCLA、ということになる模様だ。

文=関 耕一郎

(ENGINE Webオリジナル)

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