2025.12.21

CARS

現代の奇跡のような1台!総合2位にランクインした生産終了が秒読みのスポーツカーとは【2025年買いたいクルマBEST 20】

ENGINE HOT100では不動の人気を誇るアルピーヌA110が2位にランクイン。

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なんとジャーナリスト票だけならトップだったとは! 46名のジャーナリストと編集部員、そしてEPC(エンジン・プレミアム・クラブ)会員が加わって、2025年の今だからこそ買いたいと考える20台にポイントをつけて投票し、新車で買える注目の100台を選んだ。総合第2位にランクインしたのは近年フランス車の最高傑作のこのスポーツカーだ!

>>>総合3位はこちら<<<

第2位 アルピーヌA110 

ジャーナリスト票ではトップ。しかも、1人当たりの平均得点でもロードスターを上回る。HOT1返り咲きは叶わなかったが、その結果はアッパレなものだった。



「昨年2位になるまで5年連続1位だった」と永野正雄編集長も語るアルピーヌA110は、今年も2位。ENGINE HOT100では不動の人気を誇る「スポーツカー界永遠のアイドル」(藤原よしお)だ。

A110という車名のスポーツカーは、1962年~77年に生産された初代から、数十年の空白期間を経て「アルピーヌ復活に賭けたフランス人の熱い想いが形に」(森口将之)なって生まれた。

デザインも初代A110をリスペクトしたものだが、レース経験も豊富な斎藤慎輔氏をして「近年フランス車の最高傑作」といわしめ、スーパーカー超王の異名で知られる山崎元裕氏が「シンプルにコイツすげえ」と驚く。

このクルマが「元祖A110愛好家たちにも認められた」(武田公実)のも、決して懐古趣味のクルマではないからだ。



魅力はやはり「源泉の澄んだ水の如くピュア」(工藤貴宏)で、「まるで手足を動かしているかのように感じられる一体感と万能感」(斎藤聡)のある走りだ。

「正確無比のハンドリング」(日下部保雄)で「路面に吸い付く走りは水すましのよう」(菰田 潔)であり、「いつもの道が、いつものコーナーがWRCのステージになる」(桐畑恒治)ほどである。

そんな「楽しすぎる」(吉田由美)走りの本質はエンジンにはない。252~300psという最新カタログモデルの出力は、スポーツカーとしては正直いって控えめ。

そのかわりに「これでもかというぐらいに突き詰めた軽さ」(島下泰久)をすべての源泉とするところは、まさに初代A110と同じだ。



一方で、リア・エンジンだった初代とはちがって運転席のすぐ背後にエンジンを搭載する現代A110は「ミドシップのライトウエイトスポーツの魅力が凝縮」(生方 聡)している。

「ヒラヒラ」(村山雄哉)と「自分の真横に重心がある感じ」(竹岡圭)で、「敢えて低めに設定されたグリップ性能が公道でも振り回せるキャラクターに結びついている」(大谷達也)のも、「今の時代に良くぞこのライトウエイト感が創り出させたものだと感心」(桂 伸一)させられるのもすべて、これが超軽量のミドシップだからだ。



と同時に「日常使いできる実用性や快適性」(藤野太一)があるのもA110の大きな魅力だ。

大荷物は積めないが、「ロングも快適。サイズもいい」(嶋田智之)し、「ビジネス・シューズからジョギング・シューズに履き替えたような」(大井貴之)開放感があるから、毎日乗ってもストレスが本当に少ない。これもすべて軽さとバランスの妙である。

「モダン軽量スポーツのひとつの完成形」(関 耕一郎)であるA110は、発売から7年が経過しても「エバーグリーン」(山田弘樹)であり、「色褪せないどころか、ますます輝いている」(竹花寿実)。「こんなスポーツカーは二度と登場しない」(塩澤則浩)可能性は非常に高く、世界中のクルマ好きほぼ全員が「長生きして欲しい」(高平高輝)と願っていたが、残念ながら「生産終了は1年半後」(新井一樹)と公表された。

EVになるという次期型にも期待だが、「現代の奇跡のような1台」(村上 政)である今のA110が新車で買えるチャンスは、あとわずかだ。

文=佐野弘宗


■アルピーヌA110
全長×全幅×全高=4205×1800×1250mm。ホイールベース=2420mm。車両重量=1120kg。1.8リッター直4ターボ+デュアルクラッチ式7段自動MTで、最高出力252ps/6000rpm、最大トルク320Nm/2000rpm。車両価格=960万円~。(諸元はすべて「アニバーサリー」)。

■アルピーヌA110には29人が投票!
411pt/工藤20pt+斎藤聡20pt+斎藤慎輔19pt+佐野19pt+竹花19pt+大谷18pt+桂18pt+塩澤18pt+嶋田18pt+竹岡18pt+藤野18pt+藤原18pt+新井16pt+大井14pt+桐畑14pt+高平14pt+森口14pt+日下部12pt+吉田由美12pt+関10pt+菰田9pt+島下8pt+村山8pt+村上8pt+山崎8pt+山田8pt+武田7pt+生方5pt+永野2pt+EPC19pt

■A110に投票した上位5名のジャーナリストの「マイホット20」はこちらでチェック!

「ハンドリングは源泉の澄んだ水の如くピュア」工藤貴宏
「これは「至福の時間」が味わえるスポーツカーだ!」斎藤聡
「これぞスポーツカーの完成形!」斎藤慎輔
「自然吸気V8はちびっちゃうくらいの快感発生機だ!」佐野弘宗
「これ1台あれば他に何もいらない!」竹花寿実

(ENGINE2025年9・10月号)

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