2025.09.06

CARS

ミニと“デウス”のコラボレーションふたたび グラスファイバー製エアロはサーフボード風?

現代アートのような色使い! これが次世代ミニの新しい顔になる?

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ミニがIAA、ドイツ国際モーターショーに2台のワンオフ・モデルを出展した。

こんな顔つきのミニもアリなの?


いずれも、ニュルブルクリンク24時間でマシンのカラーリングを担当した、カスタム・バイクやアパレルなどを手掛ける“デウス・エクス・マキナ”とのコラボレーションだ。

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いずれも3ドアのJCW(ジョン・クーパー・ワークス)がベースで、BEVのJCWエレクトリックには「スケグ」、エンジン車のJCWには「マキナ」と名付けられた。スケグは草レース仕様、マキナはラリー・カーを思わせるルックスだ。



スケグは、丸い軽め穴を穿ち、グリル形状のイルミネーションを内蔵したフロント・バンパーをはじめ、リベット留めのオーバー・フェンダーやリア・バンパーなどに、地肌の質感を残した半透明のグラスファイバーFRPを使用。サーフボードにも多く用いられる素材で、これはサーフ・ブランドの顔も持つデウスらしさを表現するとともに、15%の軽量化と空力の向上にも寄与する。



ウイング・タイプの大型ルーフ・スポイラーはGFRPを主体に、翼端部をファイバー補強のない樹脂のみとして、透明度をアップ。また、フレックス・ティップ・サーフ・スポイラーと銘打ち、サーフボード底部のようなコンケイブ形状に成形した。



ルーフ・パネルにもグラスファイバーを用い、サーフボードを固定できるテンション・ストラップを設置している。



半透明のルーフ越しに光が差し込む室内も、ダッシュボードやドア・トリムなどにグラスファイバーを多用。内装の多くは剥がされ、こちらも軽め穴が目につく。軽量バケット・シートには、ウェット・スーツなどに使われる柔軟で水を通さないネオプレン素材の表皮を架装。リア・シートは取り去り、ウェット・スーツなどを置けるグラスファイバーのトレーが据え付けられる。



もう1台のマキナは、ノーズのライト・ポッドがアイキャッチ。グリルやヘッドライトのダクトには、パンチング・メタルが張られている。リップ・スポイラーはフロントのオーバー・フェンダーへとつながる、ややクラシックなスタイルだ。



ドアには、アルミ・ステーに古きよき砲弾型ミラーを乗せて装着。サイド・スポイラーもフロント同様、前後のオーバー・フェンダーと連続性を持たせた形状だ。



ルーフ・エンドには、薄い板状のスポイラーを設置。ミニが“Can-Amスタイル”と呼ぶ、ノスタルジックなレース・カーを思わせるタイプだ。ニュルブルクリンクを走ったレーシング・マシンにインスパイアされたディフューザーは、センターにエグゾースト・エンドを組み込んでいる。



インテリアもレーシーな仕立てで、センター・コンソールから突き出した油圧ハンドブレーキのレバーが目を引く。ダッシュボードやシンプルなステアリング・ホイールにはバックスキン、シフト・パドルやバケット・シートにはカーボン、フロアやトグル・スイッチが並ぶパネルにはアルミと、レーシング・カーのコックピットを思わせる素材や仕上げも用いられた。



この2台の、現代アートのようなカラーリングをデザインしたのは、英国人のマット・ウィリー。かつてニューヨーク・タイムズ・マガジンのアート・ディレクターを務めたアーティストだ。

デウスとは2015年からともに仕事をしており、これまでもミニを素材とした作品制作を行なっている。今回、スケグは黄色とシルバーに虎縞を組み合わせて電動感を表現、マキナはミニのモータースポーツのヘリテージへのオマージュが込められている。



ミニは、これらワンオフのJCW を、IAAで一般公開。車両の販売は想定していないが、デウスがミニとのコラボによるグッズやアパレルなどを近く販売するとのことなので、両ブランドのファンはこちらもチェックしておきたいところだ。

文=関 耕一郎

(ENGINE Webオリジナル)

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