2025.09.24

CARS

iX3とは違うキドニー・グリルとライトが一体の“ノイエ・クラッセ”顔か? BMW初の燃料電池車は「X5」で確定 パワートレインは全5種類へ

パワートレインとともに顔も注目! 次世代X5のキドニー・グリルは縦長なのかライトと一体型なのか?

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初の量産燃料電池車を、2028年に発売する予定のBMW。その第1弾となる次期X5にはガソリン車とディーゼル車、PHEV(プラグイン・ハイブリッド車)と電気自動車、そして燃料電池車と、合わせて5種類のパワートレインを用意する。

BMWの駆け抜ける喜びは燃料電池車でも!


現行BMW X5をベースにした新しい「iX5ハイドロジェン」は、実証実験が世界的に成功を収め、いよいよ燃料電池車の本格量産へ具体的に動き出した。



水素自動車部門を率いるマイケル・ラスは語る。「新型iX5ハイドロジェンは、紛うことなきBMWです。クラスの先駆者であり、BMWならではのドライビングプレジャーを提供します」。



そのメカニズムは、トヨタとの協業による第3世代燃料電池システムがベース。従来よりコンパクト化しながらも出力を高め、同時にエネルギー消費を減らして航続距離を伸ばしている。



独ミュンヘンの腕利きエンジニアたちと、燃料電池システムの生産を行うオーストリアのシュタイア工場は、すでに第1弾のプロトタイプ群の製作に着手。また、駆動系のコンポーネンツは、ランツフート工場からの供給が予定されている。

そのプロトタイプは、まだ厳重なカモフラージュが施されているが、ヘッドライトの形状からは、先に発表されたiX3と同様のノイエ・クラッセ顔になることがうかがえる。



ボディ形状は、歴代X5がそうであるように、オーソドックスなSUVスタイル。もちろん、その後にはクーペ・ルーフのX6のような派生モデルも用意されることを見越してのデザインだろう。



脱酸素社会における将来有望なエネルギー担体と見られている水素は、再生可能エネルギー源の効果的な貯蔵媒体として機能し、電動モビリティの最適解として電気自動車に足りないものを補完することが期待される。

そこでBMWは、車両開発のみならず、水素供給網の整備にも力を入れていく。現在はドイツとフランスで、既存の事業をサポートする形での実証実験を立ち上げ、ほかのエリアでの展開にも活かすべく経験を積んでいるとのことだ。



HyMoS(Hydrogen Mobility at Scale)こと大規模水素モビリティの実現には、車両に関する技術や費用以上に、インフラの問題が障壁となっている。日本でも、BMWがメカニズムと同じくトヨタと手を組んで、充填施設などの拡充に乗り出してくれれば、水素自動車の普及が理想論の域を出る日も近づくのではないだろうか。

文=関 耕一郎

(ENGINE Webオリジナル)
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