いつもはドライバーズシートが定位置の女性モータージャーナリスト、佐藤久実さん、吉田由美さん、藤島知子さんの3人は、「令和のデートカー」と聞いて何を思い浮かべるのか!? 助手席で幸せになりたい? とか初めてのドライブ・デートのクルマは? とか話は盛り上がり、昔ばなしや恋バナ?もいろいろ飛び出した座談会。今年のクリスマスはクルマでデートをしよう。1台目はプジョーの注目車、3008を取り上げた。
男性に迎えに来て欲しい3008
――令和のデートカーを探せ、ここでは女性ジャーナリストの方々に女性目線で令和のデートカーを考えてもらいました。座談会の軸となるのはエンジン編集部でセレクトしたプジョー3008GTハイブリッド(以下3008)、ミニ・クーパーS(以下ミニ)、そしてフィアット600ハイブリッド(以下セイチェント)の3台です。まず、プジョー3008の印象から伺いましょう。
吉田 今日乗った3台のなかでは3008が男女のデートカーかなと思った。先進性とリビング感がうまくバランスしたインテリアがステキ。3台のなかで男性に迎えに来て欲しいと思ったのは3008かなあ。
佐藤 3台ともキャラクターが立ったクルマだよね。
――3008の発表会では夫婦ふたりで乗るクルマだということを強調していました。
佐藤 後席もあるSUVなのに、なんで夫婦ふたりなんだろうね。
藤島 3008は全長、全幅、全高ともに先代より大きくなっているんです。でも、プジョーにすれば、ファミリーは5008だということらしいです。
吉田 3008のステキなインテリアは、“愛を育てる空間”という感じがしますよね。オシャレで、スタイリッシュな都会派のカップルが乗っているイメージ。
藤島 3008に乗るのは今回で3回目なんですけど、乗るたびに印象が良くなるクルマだと思いました。
佐藤 どこがいいの?
藤島 デザイン・コンシャスに見えるんだけど、運転席に座ると視界が良くて死角が少ないことがわかります。すごく練り込んだデザインだと思いました。実際に購入した人はユミさんのように内装がいいと言っています。
佐藤 不思議な乗り味だよね。フランス車らしい優しい乗り心地で、全体としてはゆったりとした印象なんだけど、ステアリングがクイックでノーズがキュッと切れ込んでいく。ミニのように最初からゴーカート感覚というのではなくて、ハンドルを切るとすごく曲がるからビックリする。
藤島 切れ角、大きいですよね。でもアンバランスな感じはないです。
吉田 助手席の人に運転が上手そうに感じさせるのは大事だよね。頼もしい感じを与えられればステキ!と思ってもらえるかも。
佐藤 さっき助手席に座ってみたのよ。最近のクルマって運転席優先で、ドライバーを取り囲むように操作系が配置されたりしているでしょ。ところが3008は助手席も囲まれ感があって、ちょうどいい感じのカップル・ディスタンスがある。助手席に座ってもデザインの恩恵があって、そこがステキだと思った。だから、私もこの3台からデートカーとして選ぶなら3008かな。
藤島 間接照明になったアンビエント・ライトが綺麗です。
佐藤 3台とも超高級車ではないんだけど、インテリアはいいよね。3008はダッシュボードがファブリックなんだけど、見た目の質感とか触った感じがすごくいい。
吉田 インテリア、そして助手席との絶妙な距離感が大人な感じ。
藤島 それってすごくフランスっぽくないですか? それぞれが独立した大人のカップル。やっぱりデートって運転席と助手席の距離感ってすごく大事だと思うんです。近すぎてもちょっと。
佐藤 フィアットも500(チンクエチェント)だとちょっと近いからセイチェントがいい。
吉田 いつも仲がいいとは限らないですから(笑)。
一同 (爆笑)
吉田 3008の距離感なら喧嘩してても大丈夫かも。
◆大人のカップルが似合うのがプジョー3008なら、果たしてミニとフィアット600はどうなのか? 【後篇】に続く!語る人=佐藤久実+藤島知子+吉田由美 まとめ=荒井寿彦 写真=神村聖
■プジョー3008 GT アルカンターラパッケージ駆動方式 フロント横置きエンジン+前輪駆動
全長×全幅×全高 4565×1895×1665mm
ホイールベース 2730mm
車検証記載重量(前:後) 1620kg(990:630)
トレッド( 前/後) 1615/1615mm
エンジン形式 直列3気筒DOHC12V+ターボ
排気量 1199cc
最高出力 136ps/5500rpm
最大トルク 230Nm/1750rpm
トランスミッション 6段AT
サスペンション(前) マクファーソンストラット/コイル
サスペンション(後) トーションビーム/コイル
ブレーキ(前/後) ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤ(前後) 225/55 R19
車両本体価格(税込) 558万円
(ENGINE2025年11月号)