2025.11.24

CARS

椅子に座ったまま世界中を駆け巡れるレクサスになるかも ジャパン・モビリティ2025で見た未来を変える秘策

自動車を超えた移動手段の可能性を感じる、レクサスLSマイクロコンセプト。

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【全2回の(前篇/後篇)の前篇】

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2年に1度開かれる乗り物の祭典、ジャパン・モビリティ・ショー2025が11月9日に閉幕した。来場者は101万人。2023年に行われた前回の111万人には及ばなかったものの、100万人の大台を超えたことに、関係者は胸をなでおろしているだろう。

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新しい未来をつくり出す

今回のショーでは、ショーの主役、いわゆるベスト・オブ・ザ・ショーの座を得たと言っていいセンチュリーのクーペをはじめ、様々なモビリティが展示された。そのなかで、既存の考え方とは異なる新しい未来をつくり出してくれるのではないかという大きな可能性を秘めた2つのモデルをご紹介したい。前篇はオフィスごと世界を駆け巡れるようになるかもしれないこのモデルだ。


超高級でラグジュアリーなセニアカー!?

1つ目は、レクサスLSマイクロコンセプト。ジャパン・モビリティ・ショー2025におけるレクサスの注目といえば6輪を持ったミニバン風のラグジュアリーな移動手段のコンセプトモデル、レクサスLSコンセプトだったが、このLSマイクロコンセプトには自動車を超えた移動手段になり得る可能性を感じた。

見た目のとおり、1人乗りの動くワークスペースといった装いで、かなり乱暴な言い方かもしれないが、超高級でラグジュアリーなセニアカーと思うと理解しやすいかもしれない。詳細は不明だが、電気モーターで駆動し、移動先を入力すると乗員はLSマイクロコンセプトを操作することなく、自動で目的地に着いてくれるのだろう。車輌の大きさを考えると、最高速度は電動スクーターと同程度が限界だろう。


このまま飛行機に乗れれば……

「こんなものでどこを走るの?」と最初は私も思った。人とぶつからないで歩くのもままならない街中や30秒もあれば端から端まで到着する日本のオフィスでは無用の長物だろう。しかし、敷地内にバスが走るような工場やアメリカのように別の棟へ移動するのにクルマを使うようなところでは、仕事の手を止めることなく移動できる手段として重宝するのではないだろうか。

さらに、もちろんサイズの見直しは必要になると思うが、LSマイクロコンセプトのままで乗車できるようなLSコンセプトのようなピープルムーバーをつくれば、自動車で移動できる範囲ならLSマイクロコンセプトに乗ったまま目的地まで到達できるし、新幹線のような高速移動手段に直接乗れる車輌を設ければ、自分のオフィスにいながら出張先まで出向くことができるようになる。さらに飛行機すら対応するようになれば……といったように夢が広がる。

これを読んで、「何を夢見て」と思われるだろうし、書いている私もかなり非現実的なことだと理解している。しかし、今まで出向かなければできなかったことが手のひらで完結するスマートフォンや飛び立ったところに自ら戻って来るロケットを見ると、否定ばかりはしていられない気がする。




後篇【物流の大革命になるかも 人が二人で持つがごとく荷物を運ぶいすゞVCCC ジャパン・モビリティ2025で見た未来を変える秘策】では、まるで人が二人で荷物を運んでいるかのようなこれまでにない貨物車両を紹介する。


文=新井一樹(ENGINE編集部) 写真=望月浩彦、レクサス、編集部

(ENGINE Webオリジナル)

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