ファッション・ディレクター、鴨志田康人さんが選んだのは、ミニクーパーSD5ドア。国内外の数々のブランドに携わる、日本を代表するファッショニスタに、こだわりと愉しみ方を訊いた。
シンプルなものが好き
「僕はスーツ畑ではあるけど、ドレス・アップするタイプではないので、ドレス・ダウン、カジュアル・アップくらいのスタイリングがちょうど良い。その点でもMINIは自分のワードローブにすごくぴったりなタイプだと実感しています」

そう語るのは、自身のブランド『カモシタ』を筆頭に、『ユナイテッドアローズ』のクリエイティブ アドヴァイザー、日本における『ポール・スチュアート』や『フェリージ』のディレクターなど内外数々のブランドに携わるファッション・ディレクターの鴨志田康人さん。
そんな鴨志田さんの愛車はボディやホイールだけでなくバッジや内装もすべて黒一色に彩られたMINIクーパーSD5ドアだ。
「基本は純正のままですが、リアのエンブレムの筆記体が好みではなく、外してもらいました。本当はフロントのSのマークも黒く塗ろうかなと思うくらいです。あとバックミラーのユニオンジャックも無くせるか?って聞いたんだけど、それはさすがに無くせないと言われました」

実は鴨志田さんは、ネイビーのクラブマン、エニグマ・ブラックの5ドアと2台のMINIを乗り継いできた。しかし昨年MINIがフルモデルチェンジをすると聞き、慌てて在庫を確認してこのクーパーSD5ドアを手に入れたのだという。
「なるべくシンプルなものが好きなんです。これまでは4ドア・セダンが好きでボルボ、BMW320i、プジョー505、マセラティ・クアトロポルテなんかを乗り継いできました。中でも一番好きだったのは505。クアトロポルテは四角いガンディーニのやつです。あれも大好きだったけど、プジョーともども、めっちゃ壊れて維持費が大変だったんで諦めました(笑)」
ユースフルであること
では、なぜそこまでMINIに魅せられたのだろうか?
「ユースフルであることですね。仕事柄クルマには毎日乗ります。荷物もあるし、1日で3~4箇所は回る。となるとMINIは道具としてのサイズ感も使い勝手もいいんです。あとは見た目の完成度の高さ。どんなシチュエーションでも合う、ケレン味がない誰にでも好まれるクルマ。しかも壊れなく便利で見た目にも遜色ない。英国の服でいうならバラクータとか、バブアーみたいな感じかな。決して目立つわけじゃないけど、ずっとそばにいて便利で何にでも合う……。そんなところが、MINIの良さだと思うんです」

その言葉のとおり鴨志田さんにとってMINIは道具そのもの。この日もリアシートを倒したラゲッジルームは、多くのジャケットや靴などの“仕事道具”で溢れていた。
「とにかく毎日23区を走っています。その点ディーゼルはいいですね。一般道ばかりでも16~17km/リッターくらい走る。飛ばしたい時はスポーツモードにすればいいし、本当にストレスフリーです。僕にとってクルマに乗る楽しさは“音”ですから、自分で編集したプレイリストを流しながら乗っていますよ」
文=藤原よしお 写真=岡村昌宏
(ENGINE2026年1月号)