トヨタは、2025年12月17日に新型RAV4を発売した。6代目となる新型RAV4は、「Life is an Adventure」をテーマに、「どこへでも行けそう、なんでもできそう」という価値観を体現した新世代のSUVとなっている。RAV4らしい塊感のある力強いデザインとパッケージを維持しながら、「多様化(多彩なバリエーション)」「電動化(HEVとPHEVのラインナップ)」「知能化(ソフトウェアのプラットフォーム搭載)」をキーワードに開発された。
ユーザーの好みに合わせたラインナップや安心・安全を提供する新型RAV4
多彩なバリエーションが特徴の新型RAV4は、洗練されたデザインの「Z」、オフロードも楽しめる「Adventure」、走りに拘りぬいた「GR SPORT(2025年度内発売予定)」の3つをラインナップ。さまざまなタイプを用意することで、多様化するニーズに応えている。

パワートレインは、HEVと新開発のプラグインハイブリッドシステムを搭載したPHEV(2025年度内発売予定)を用意。どちらも電動車ならではのシームレスな加速感と力強い走りを実現している。

また、ソフトウェアづくりプラットフォーム「Arene」(トヨタが長年培ってきたモノづくりの知見と技術に最新のソフトウェア機能を組み合わせたもの)を初めて活用したことで、進化した安全・安心パッケージ「Toyota Safety Sense」やコックピットなどの重要なUIのソフトウェアの開発期間を短縮して車両に搭載でき、安全・安心かつ快適なモビリティ体験を多くのユーザーに提供する。

この知能化(Arene)の活用により、今後複数の機能を同時にアップデートを可能にするなど、さらなる進化を目指している。
トヨタ初となるスロープ表示のカラーヘッドアップディスプレイや一方向操作方式のとなるエレクトロシフトマチックを採用
新型RAV4は、力強く、かつ洗練されたデザインが特徴だ。エクステリアは、大径タイヤを強調しSUVらしい踏ん張りの効いたスタンスを実現した「Big Foot」、キビキビとした高い走破性を想起させる「Lift-up」、なんでもできそうな使いやすい荷室空間を確保する「Utility」をキーワードにデザインされている。

インテリアは、ディスプレイやシフトなどの各種機能をひとくくりにして、島(アイランド)のように配置した「アイランドアーキテクチャ」を採用。SUVとしての平衡感覚がつかみやすい水平なインストルメントパネルに目線移動が少ないナビゲーションやメーターを配し、手が届きやすいエアコン吹き出し口の配置など、操作性にも配慮されている。

また、スロープ(斜め)表示のカラーヘッドアップディスプレイや一方向操作方式のエレクトロシフトマチックといったトヨタ初採用の機能も装備している。

その他にも、トヨタ初の機能として、ソフトウェア開発に「Arene」を活用して画像認識や自動ブレーキ制御ソフトのレベルアップを図った進化版Toyota Safety Sense、3Dビュー付きパノラミックビューモニター、12.9インチディスプレイオーディオがある。
さまざまな初採用を搭載した新型RAV4は、まずHEVのみのラインナップとなる。
パワートレインはシステム最高出力240psの2.5リッターハイブリッドを搭載
パワートレインは、高効率な2.5リッター直列4気筒エンジンと優れたモーター出力により、システム最高出力177kw(240ps)の力強い動力性能を発揮。

E-Four(電気式4WD)は、前後輪の駆動力配分を100:0~20:80の間で緻密に制御し、発進加速性と旋回安定性を高いレベルで両立している。

ドライブモードには、TRAILモード/SNOWモードの走行制御モードが用意され、悪路や雪道でも空転したタイヤにブレーキをかけて反対側に駆動トルクを配分することで、優れた脱出性と安定性を実現する。
ボディサイズをそのままに使い勝手を向上させたパッケージング
新型RAV4では、日常での扱いやすさを重視し、前型とほぼ同じサイズ(全長4600mm、全幅1855mm、全高1680mm)で、使い勝手のいい室内空間を実現している。

荷室の容量は749リッター。また、後席を倒したときの床の傾斜を緩やかにすることで荷室がよりフラットになり、長尺物が積み込みやすくなっている。

新型RAV4のグレードと価格は、次のとおり。
・Z(2.5リッターHEV/E-Four):490万円
・Adventure(2.5リッターHEV/E-Four):450万円
※GR SPORTとPHEVは2025年度内発売予定のため価格などは未定
トヨタ RAV4とは?
トヨタ RAV4は、SUVがオフロードを走るクルマとして位置付けられていた時代の1994年に、「アウトドアでも街乗りでも楽しい」新ジャンルのSUVのパイオニアとして誕生した。
登場以来、約30年続く歴史の中で、時代に合わせて変わっていくさまざまなライフスタイルに応えながら、世界中の多くのユーザーから支持されてきたモデルだ。

6代目となるRAV4は、これからも世界中で親しまれるSUVとして、それぞれのユーザーのライフスタイルに寄り添っていくモデルとなっている。
新しくなったRAV4は、さまざまなスタイルがラインナップされているため、それぞれのニーズや好みに合ったモデルを選ぶことができる。
ただ、GR SPORTやPHEVの発売はもう少し先になる。そのため、グレードやパワートレインの違いを見比べてから購入したいという場合は、すべてのラインナップが出揃うまで待った方がよさそうだ。
文=齊藤優太(ENGINE編集部)
(ENGINE Webオリジナル)