2025.12.20

CARS

なんと32億円で落札! ゴードン・マーレーの新作「S1 LM」がオークションでニュー・モデルにおける最高額を更新

マクラーレンF1を産み出したゴードン・マーレイの集大成がこのS1 LMだ!

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鬼才ゴードン・マーレー率いる、ゴードン・マーレー・スペシャル・ヴィークルズ(GMSV)のスーパーカー、「S1 LM」が、ラスベガスで開催されたオークションで、2063万ドル(約32億円)もの値をつけた。

720馬力のV12をマニュアル・トランスミッションで操る超スーパーカー!


これは、オークションで落札された新車の最高額だという。



GMSVは、ゴードン・マーレー・オートモーティブ(GMA)が今年立ち上げたビスポーク部門だ。「S1 LM」は通常のラインナップである「T.50」がベースで、マーレーがかつて手がけた「マクラーレンF1 LM」を想起させる車名は『スペシャル・ワン』と『ル・マン』を意味する。



スタイリングも、1995年のル・マンを制した「マクラーレンF1 GTR」をイメージしたもので、ベース車と大きく異なるボディは、超軽量なカーボン・パネルを用いる。エンジンは専用設定の4.3リットルV12で、1万2100rpmで720psを発生。このパワーユニットに最適化した6段MTと、レースに着想を得つつも公道へフィットさせたサスペンションを備える。



開発には、インディ・カーの年間王者4回、インディ500ウィナー3回の輝かしい戦歴を誇るダリオ・フランキッティが参加。



生産台数は5台で、ヘリによる空輸でオークション会場へ派手に登場した出品車両は、シャシー・ナンバー1となる。



ゴードン・マーレーはこの「S1 LM」について「過去60年のデザインで得てきたすべてを表現しています」と語る。

スタイリング同様、センター・コクピットのV12ミドシップというフォーマットも、まさにマレーの最高傑作ともいうべき「マクラーレンF1」と共通するものだ。

GMSVではもうひとつ、「ル・マンGTR」と銘打ったモデルも発表している。こちらのモチーフは1970〜90年代のル・マンを戦った、ロング・テールのレーシング・カーで、2026年に生産1号車が完成する予定だが、計画される24台はすべて売約済みだとか。



台数はミクロで、価格はマクロなドリーム・カーを送り出すGMSV。とても手の届く存在ではないが、鬼才の尽きせぬ情熱を世に示し、せめて目を楽しませてほしいものだ。

文=関 耕一郎

(ENGINE Webオリジナル)

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