2026.03.20

LIFESTYLE

50年前に建てられたとは思えないモダンなビンテージ住宅 古びることなく時の経過とともに魅力が増していく建築の素晴らしさとは

ここは「トンネル住居」の愛称で知られる昭和の名建築。レジェンドと呼ぶに相応しい建築家、横河健さん(77歳)の自邸だ。この家が50年近くも前に建てられたと聞いて、多くの人が驚くことだろう。

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リビング・ダイニングのある大きなワンルーム空間にもうけられた、木製の“ボックス”。竣工から半世紀経っても輝きを放つ、名建築の魅力に迫る。雑誌『エンジン』の大人気連載企画「マイカー&マイハウス クルマと暮らす理想の住まいを求めて」。今回取材したのは、昭和の名建築として知られる建築家、横河健さんの自邸。デザイン・プロデューサーのジョースズキ氏がリポートする。

50年前に建てられたモダンハウス

床から天井近くまである大きな窓が、庭に面して連なるこのリビングルーム。庭の木々は、歳月をかけて育った大きなもので、部屋には長年の丁寧な暮らしから生まれた、得も言われぬビンテージ感が漂っている。

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コンクリート造だが控えめな意匠。左隣には、かつて両親の家が。今は横河さん設計の集合住宅が建つ。

ここは「トンネル住居」の愛称で知られる昭和の名建築。レジェンドと呼ぶに相応しい建築家、横河健さん(77歳)の自邸だ。この家が50年近くも前に建てられたと聞いて、多くの人が驚くことだろう。当時まだ29歳だった横河さんが、この家を建てたのは1978年のこと。以来横河さん夫妻は、この家で暮らしている。建築家としての横河さんのスタンスは、建て主に寄り添った美しい住宅でありながら、建築の在るべき姿を世に問うこと。この家が登場した時の衝撃は、相当に大きかったに違いない。そして今でも十分に魅力的だ。

北側は入口となる細い通りに接し、南は斜面となる横河邸の敷地。庭の木々の多くは、両親が植えたもの。

横河邸が建っているのは、大きな幹線道路から少し入った都心の住宅街。敷地は、戦後間もない時期に両親が建てた家の、土地の一部を譲り受けものだ。設計時はまだ20代で、将来が予想できないうえに十分な予算もない。そこでコンクリート造りの家だが、1階部分には玄関、主寝室と水回りしか設けず、将来の増築に対応しやすい設計にした。このプランは実に合理的で、子供が生まれるタイミングなど折を見て手が加えられ、家族構成に合わせて1階部分の間取りを変化させていった。

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