世界最大級のアフターマーケット見本市ながら、ド派手なカスタムカーも見どころな「SEMAショー」を、自動車ライターの加藤ヒロトが現地からリポート。今回はホンダが展示した「CR-V e:FCEV」のパイクスピークマシンを紹介する。
新たな一面を見せるSEMAショー
1967年より開催されている「SEMAショー」は、アメリカの「SEMA(Specialty Equipment Market Association、米国自動車用品工業会)」が主催する世界最大級の自動車関連見本市だ。

ここ数年は古き良きガソリン臭さをそのままに、新エネルギー関連の出展も目立つようになった。特設エリア「SEMA FutureTech Studio」では水素やエタノール混合ガソリンを用いた技術だけでなく、旧車のEV化レストモッドといったソリューションを各企業が出展、自動車の持続可能な未来像を指し示す。
特にヤマハが水素エンジンを搭載するゴルフカートを出展していたのには驚かされた。SEMAショーにヤマハが出展するイメージがなければ、ゴルフカートが展示されるイメージもなかったものの、FutureTech Studioのステージには日本から来たヤマハの担当者も登壇してディスカッションを行なったりと、アメリカでのゴルフカート事業をますます推進させていく気概を感じた。
また、数々の旧車のコンバージョンEVも来場者の注目を集めた。空冷時代のポルシェ911や初代フォード・マスタングの例は目にしたことがあったが、まさかイタリア「イソ」の2ドアクーペ「イソ・リヴォルタ」のEVコンバートを見かけるとは予想外だった。

オリジナルのイソ・リヴォルタはシボレーの5.4リッターV型8気筒「スモールブロック」を搭載しているのでアメリカにおいては部品供給に困ることはまず無い。
とはいえ、イソ・リヴォルタのようにボディだけでも十分に価値のある名車を未来へ繋ぐひとつの解決策として、EVコンバートはアリなのだろう。
コンバージョンEVのほか、移動式の水素ステーションや水素で動く軍事用ドローンなど、2016年から毎年SEMAショーを取材している身としてはかつてない変化を感じさせる展示だった。この一角にホンダが出展したのが、今回の記事の主人公であるパイクスピーク仕様の「CR-V e:FCEV」だ。