2026.01.08

CARS

標高4000m越えヒルクライムに水素で挑む、ホンダのレーシング・スピリットここにあり!【SEMAショー2025】

SEMAショー2025、ホンダブースに展示されていたパイクスピーク仕様の「CR-V e:FCEV」。

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心臓部は違っても、目指す先は同じ

アメリカ・コロラド州にある標高4301 mの「パイクスピーク」を舞台に、毎年6月に開催されるタイムアタックイベント「パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム」。2026年には110周年を迎える伝統のイベントだが、水素で走るのはこのCR-V e:FCEVが初とのこと。

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マシン自体は市販車の2025年型CR-V e:FCEVをベースとする。通常の燃料電池車(FCEV)と同じくFCスタックを搭載しているが、そこへさらに容量17.7 kWhの駆動用バッテリーを加え、プラグインハイブリッド(PHEV)や電気自動車(BEV)のように外部から給電できるのがユニークな点だ。オハイオ州メアリズビルで生産され、日本でも2024年7月にリース販売が開始した。

外観はブルー基調のカラーリングをまとい、ホワイトのTITAN 7 T-S5鍛造ホイール(18インチ)を組み合わせてシンプルにまとめている。エアロパーツは装着されていないが、軽量化のために窓ガラスはフロント以外すべてアクリルとなる。



中を覗くと普通のCR-Vからは想像のつかない空間が広がり、ダッシュボードとセンターコンソール、運転席(OMP HTE-R)以外はすべて内装部品を撤去、ロールケージを組んだスパルタンな仕様だ。

FutureTech Studioエリアで展示された唯一の競技車両ということもあり、来場者は興味津々に担当者へ話を聞いたり、各部へ覗き込む様子を見せていたのが印象的だった。



それ以外の変更点は減衰コントローラー付きの車高調整式サスペンションと競技用ブレーキパッドにとどまり、パワートレインの部分に変更はない。つまり、通常の最高出力174hp・最大トルク310Nmの前輪駆動のまま、軽量化と足回りの変更のみで勝負する形だ。

ホンダはこれまでも90年代後半にリース販売していたEV Plusベースの競技車両や、4モーター化したCR-Zなどの電動マシンでパイクスピークに挑み、EVクラス優勝も経験してきた。今回のCR-V e:FCEVはホンダのアイデンティティである「モータースポーツへの挑戦」と、次世代へのビジョンを象徴するFCEV戦略の2つを融合させた重要な一台であると感じた。

また、ホンダはモータースポーツ部門「HRC USA」名義で単独ブースも展開し、合計9台のマシンを展示した。



「アメリカン・ラリー・アソシエーション(ARA)」参戦用のシビック タイプRや、北米向けSUV「パスポート」の「トレイルスポーツHRCコンセプト」を初披露したほか、デザートレース「バハ・シリーズ」やIMSAスポーツカー選手権、インディカー・シリーズ、そしてSUPER GTなどのマシンも登場し、モータースポーツへのコミットメントを感じさせる出展内容であった。

■トヨタブースに展示されていた「カムリGT-Sコンセプト」はこちら【SEMAショー2025】

■日産ブースに展示されていた1000馬力オーバーの「パトロール」はこちら【SEMAショー2025】

文・写真=加藤ヒロト

(ENGINE Webオリジナル)
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