カスタムカーの祭典でありつつ、自動車メーカーの出展も年々勢いを増す東京オートサロン2026。市販車やコンセプト・カーの正統派展示を行うジャパン・モビリティショー(JMS)に対し、カスタマイズやトークショーなど趣向を凝らした内容で、来場者を楽しませている。
東京オートサロン2026、まず注目は北ホール!
中でも元気だったのが、GRブランドで参加した北ホールのトヨタだ。

JMS同様、サブ的な位置付けのホールに陣取り、見落とされがちな別棟へ客足を誘導する手法はみごと成功を収めている印象だった。

2025年のJMSではトヨタ擁する5ブランド、つまりトヨタ、GR、センチュリー、レクサス、ダイハツのうち、唯一GRのみが出展されなかった。これはもちろん、東京オートサロン2026を見据えてのことだと予想されたが、その出し惜しみを取り返さんばかりの活気に溢れていた。まず、来場者の人だかりができていたのが、GRブランドのスーパー・スポーツである「GT」と、レース仕様の「GT3」だ。


2025年のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードでデモランを行い、もうもうと立ち上る排気が、次期レクサスLFAのような電気自動車ではなくエンジンを搭載することを主張していた。


会場では完成車のほか、4リットルV8をメインにしたパワートレインや、トヨタ初というオールアルミの骨格も、惜しみなくさらけ出されていた。

まずエンジンは、シリンダー間のバンクにタービンを配置するホットVレイアウトを採用。ショート・ストロークのドライサンプ方式で、小型化や体重心化、軽量化を徹底したという。駆動方式はFRで、カーボンFRPのトルクチューブを介して動力が送られる先には、新開発8段ATを用いるトランスアクスルが待ち構える。モーター・ジェネレーターを組み込み、トルクコンバーターをなくしたそれは、機械式LSDも一体化。タイヤまでダイレクトな動力伝達を行うという。
骨格も単にアルミ素材というだけがトピックではない。主要部には大型の中空鋳造材を配置し、押し出し材など部位ごとに適材適所の工法を採用。接合技術も最適化し、軽量さと高剛性の両立を図っている。

モリゾウこと豊田章男会長は、「2000GT」から初代「LFA」を経て、「GR GT」に至るスーパー・スポーツの系譜を式年遷宮に喩えたが、その最新の御神体が、まさにすみずみまで御開帳されるのが東京オートサロン2026だ。見逃さないでいただきたい。
文=関 耕一郎 写真=神村 聖/ENGINE編集部
(ENGINE Webオリジナル)