トムスといえば、レースの世界で輝かしい実績を積み重ねるとともに、トヨタ/レクサス車のカスタマイズやチューニングでも名を馳せ、半世紀を超える歴史を刻んできた老舗。そんなトムスが、東京オートサロン2026で新たなステップを披露した。
目指すのはAMGやブラバス、アルピナ!
コンプリートカーの次のフェーズを提案するのが、トムス・エディションと銘打ったクルマたち。今回はレクサスのLC/LX/GX/LMをベースとした、4台のデモカーを展示した。

トムス・エディションが目指したのは、AMGやブラバス、アルピナのような存在。エアロやエンジン・チューンにとどまらず、内外装やメカニズムをトータルで仕上げ、トムスのクルマに仕上げるのが狙いだ。
LCは、レクサス最新のデザイン思想であるスピンドル・ボディを意識して、エクステリア全体の調和を求めたボディ・キットを装着。シャシーはレース経験に基づき、ワインディングから高速巡航までを見据えた、ドライバーの意思へ的確に答えるしなやかさを求めた。インテリアはブラック主体のアクセントを追加。高級感を高めつつ、運転により集中できる色の配置を追求している。

LXは、過剰な装飾は施すことなく、存在感を高めたエクステリアに、質感にこだわったインテリアを組み合わせる。


細部まで手を入れながら、一部が突出して変化を主張することのないカスタマイズに仕上げた。

GXは、オフローダーらしさを強調した外観。森林などでも被視認性を確保する蛍光オレンジのアクセント、空力性能とボディ保護性能を兼ね備えるエアロ・パーツを採用した。

また、自然との共生をテーマに、廃棄されるはずだった鹿革や、キノコの菌糸を培養して製造するマッシュルーム・レザーといった、サステイナブル素材も導入するという。
LMはゴールド・リミテッドというサブネームのとおり、内外装にシャンパン・ゴールドのアクセントを多用。邪気を払い、運気を高めるとされる金色を全身にまといつつ、色味を派手にしすぎないことで品格も保った仕上がりとしている。
もうひとつ、トムスが新たに取り組み始めたのが、旧車再生事業のトムス・ヘリテージ。長年にわたりトヨタ車を手掛けてきた知見と、レースで磨いた技術を総動員し、単なる修復ではなく、機能のアップデートも図るトムス流のレストアだ。

展示車両は、新車と見紛うばかりに仕上げられたAE86型カローラ・レビン。レストア車としての完成度もみごとだが、シャシーはスポット増しなどの補強も実施し、レースカーのノウハウを注入したアンダーパネルなどを装備した。

エンジンはレース用ユニットをベースに、新規パーツを用いながらストリートで使いやすい特性にチューニング。排気量は1626ccで最高出力/最大トルクは195ps/191Nmを発揮し、走行性能を現代レベルへと引き上げている。


内装は、当時の風合いに合わせた表皮や、ウレタンも再生したシートなどにより、雰囲気を損なわずに古びた印象を払拭したという。

ホイールは、一世を風靡した井桁デザインを2ピースで再現し、センター・キャップには往年のトムス・ロゴを採用した。

2025年の展示ではホワイト・ボディだったことを忘れさせるような一台だ。

なお、トムス・ヘリテージによるカローラ・レビン、車両持ち込みの場合での価格は1650万円〜(予定)となっている。
このほか、話題となっているMOSKINことKINTOでのコンプリートカー・レンタルもアピール。チューニングカーへの気軽な入口から、よりハイレベルなクルマとの付き合い方まで、幅広いニーズに応えるトムスの今が、ひと目でわかる展示となっていた。
文=関 耕一郎 写真=神村 聖/ENGINE編集部/トムス
(ENGINE Webオリジナル)