2026.04.04

CARS

23歳の大学生が手に入れた"アガリ"のクルマ V6とツインスパークの2台持ち トランスアクスル・アルファ好きは父親ゆずりだった

免許を取ってからアルファ・ロメオにしか乗っていないという長田知己さん。

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シングルカムを聞きたい

そんな長田さんが2台持ちになったのはほんの3ヶ月前のこと。しかもそれは意図していなかったという。

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「75にずっと乗っていくんだろうなと思ってました。そしたら運良く出てきちゃったんですよ」

一見ノーマル然とした見た目とは裏腹に、チューンされたV6。

それが真っ黒に塗られたドイツ仕様のGTV6 2.5だった。

「GTV6は僕にとっての“アガリ”のクルマ。昔、親父が2リッターのGTVに乗っていて、僕が3歳くらいのときに手放したんです。その時に寂しい思いをしたのがあってアルフェッタGTのボディに拘りがありました。いつかは欲しい……と思っていたんですけど、思いのほか早かったですね(笑)」

件の75を弄ってくれた前オーナーが仕立てたGTV6は、パッと見は車高が下がっているだけに見えるのだが、SZ用のカム、グループA用のピストン、ボッシュ・モトロニックなどが組み込まれたV6エンジンをはじめ、内外に徹底的に手が加えられている。聞けば長田さんの手元にくる少し前までロールケージが入っていたバリバリのサーキット仕様だったそうだ。

OS製ツインプレートクラッチ、75とGTV6のギアを組み合わせて2~3速をクロスさせたトランスミッションを搭載。75用の純正を移植し効きを強くしたLSDなどを装備する。

「9月に来たばかりですが、もう5000km近く乗りました。75 とは全然違うクルマです。良い意味で古いクルマ。ガタピシいうけど、シフトの操作とかナマ感がより強い。振動もある。この前も筑波1000に行ったんですが、75って大袈裟に荷重移動してはじめて後ろが動いて、そこからアクセルを踏んでどうにかヨーをキープする。一方GTV6は頭が重いのでそれをやるとリアがスパーンって抜けちゃう。乗り方が全然違うんですよ。でもやはりトランスアクスルは振り回して乗れるのが良いですね」



そこで1つ気になったのは、サーキット仕様である割に、エンドパイプこそアンサ製に変わっているものの、エキゾースト・システムが純正のままであることだ。しかしそこにもこんな拘りが隠されていた。

「メカノイズを楽しみたいので、排気の音に掻き消されたくない。シングルカムの音を聞きたいんです。横置きのツインカムのモリモリした感じも楽しいけど、普段のふわーんと乗っている時のハーモニー感、回転をちょっとずつ上げていった時の倍音成分が増えていく感じは縦置きのシングルカムじゃないと出てこない。それも3リッターより2.5の方が強くて好きですね」

そうアルファのことを話す長田さんの表情は、こっちも楽しくなるほど嬉しそうだ。となると、今後街乗りは75、遊びはGTV6という棲み分けになるのだろうか?

「どちらの乗り味にも良さはあるんですが、75は気持ちいいゾーンにいくために踏まないといけない。踏むとこんなに面白かったっけ? ってなるけど、やっぱり普段乗りも含めてGTV6が良いなぁ。こっちの方が、刺激が多いので(笑)」

文=藤原よしお 写真=望月浩彦

(ENGINE2026年2・3月号)

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