なかなか日本のクルマ好きの感覚では理解し難いのだが、ドイツ国内において非常に人気の高いコンパクト・カーが「オペル・コルサ」だ。
2代目はかなり日本で人気ものだった
日本市場でもかつて2代目と3代目がヤナセによって正規導入され、木村拓哉と常盤貴子が主演のTVドラマ『ビューティフル・ライフ』で登場し、人気を得たことでも知られている。ただし当時の国内での車名は「ヴィータ」。これは「コルサ」の名はすでに日本ではトヨタがスモール・カーとして使用していたからだ。

現行モデルは6代目で、オペルおよびヴォクゾール・ブランドがステランティス・グループに参入したことにより、かつてのPSAグループ主導によるプラットフォームを採用。「プジョー208」や「ランチア・イプシロン」は兄弟車にあたる。そのため、パワーユニットは純内燃エンジン車やハイブリッドだけでなく、バッテリー+モーターの純電気自動車もラインナップする。

今回登場したのは装備を充実させた「オペル・コルサYESスペシャル・エディション」だ。新たに専用のボディ・カラーとなる“コーラル・オレンジ”とインテリアにオレンジのアクセントを配した特別仕様車である。
加えて、スタイリッシュなカーボン・ブラックのルーフや、16インチのデュオ・トーンとなるブラック&シルバーのダイヤモンド・デザインを採用したホイール、デジタル・ディスプレイ、ヴィーガン・レザー製のステアリング・ホイールを装備する。

シートはプレミアムなレザー調のブラック・カバーを装着しておりシックな雰囲気だが、よく見るとオレンジのスティッチとストライプが施され、外装のカラー・テーマとコーディネイト。

同様のオレンジのアクセントはドアやインストゥルメント・パネルにも施されている。

ただし、より控えめなスタイルを好む層には、同様のオレンジ・アクセントを内装に施しつつのボディ・カラーをユーカリ・グリーンとした仕様もオプションで選択が可能だ。
注目は、これら追加装備と新しいペイント・カラーを採用しながらも、価格が従来から据え置かれている点で、ドイツにおける価格は2万4340ユーロ、約450万円〜となる。

とはいえこの仕様は100psを発揮する1.2リットル直列3気筒ターボと6段MTというとてもベーシックな組み合わせだ。このほかにも昨今ステランティス・グループの国内導入モデルに相次いで搭載されているマイルド・ハイブリッドと6段の2ペダル・デュアルクラッチ式自動MTというペアも設定はある。
日本ではブランドの認知も薄れており、一時計画のあった再上陸は実現度が低そうだ。しかしオペルによれば驚いたことに「コルサ」はこの5年間、ずっとドイツ国内で最も売れているスモール・カーだという。

このセグメントにおいてもなかなか背の高いSUVが主流となりつつある昨今、こうした安価で、かつちょっと周囲とは違う個性的なスモール・カーは、兄弟車の「プジョー208」や「ランチア・イプシロン」同様に、プライシング次第で日本でも一定の需要はあると思うのだが、はたしてどうだろうか。
文=ENGINE編集部
(ENGINE Webオリジナル)