2026.03.25

CARS

ドアの閉まり音はドスンと欧州車並みの高級感|BYD「シーライオン6」に菰田潔ら3人のジャーナリストが試乗、驚きは価格だけではなかった

関 耕一郎さん、高平高輝さん、菰田潔さんが試乗したBYD「シーライオン6」

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毎年恒例「エンジン・ガイシャ大試乗会」、2026年もやります! 大磯プリンスホテルの大駐車場に総勢33台の輸入車を一挙に集め、33人のモータージャーナリストがまる一日かけてイッキ乗り! 2026年上半期イチオシの各ニューモデルにそれぞれ5人のジャーナリストが試乗した、計165本のインプレッションを順次公開。

今回は400万円切りのあっと驚く価格でジャーナリストたちを驚かせた、BYDシーライオン6に試乗した関 耕一郎さん、高平高輝さん、菰田潔さんのリポートをお送りする。

>>>桂伸一さん、飯田裕子さんのリポートはこちら<<<

「ありかも、BYD」関 耕一郎

BEVのシーライオン7は、走りと高級感に目を見張った。PHEVの6はその弟分的な存在で、内装は幾分カジュアルな仕立てだが、プレミアムブランドもかくやという品質は共通。BYDがスーパーハイブリッドと呼ぶPHEVシステムは、100kmに及ぶEV走行に主眼を置き、モーターをエンジンがサポートする。そのため容量大きめのバッテリーを積むが、フロアに敷き詰めるレイアウトで、BEVのような低重心感がある。



同乗したEPC会員さんはイタリアの背の低いエンジン車がお好みで、中国の電動SUVはかすりもしないものの、安定感や力感、質感と、そのわりに抑えた価格は印象に残ったよう。「サスペンションがよく動いていますね」との感想も口にされていた。

かくいう自分も、アメリカンマッスルや英国スポーツが好きでありながら、仕事で乗ったドイツのスポーツセダンに心奪われ手に入れたりするのだから、クルマは合縁奇縁。一期一会を楽しむのも悪くないもの。思わず口にしていた。「ありかも、BYD」と。

「価格以外も不足なし」高平高輝

2025年にテスラを抜いて世界最大のEVメーカーとなったBYDが昨年12月に日本で発売したプラグインハイブリッド車の第一弾がSUVのシーライオン6だ。

DM-i(デュアルモード・インテリジェンス)と称するPHEVシステムは、このFF仕様の場合、98psと122Nmを生み出す1.5リッター 4気筒と197psと300Nmのモーター、そして容量18.3kWhのリン酸鉄リチウムイオン電池からなるが、ガソリン・エンジンは基本的に発電用だ(高速での巡航などでは直接駆動する場合もある)。



電動走行距離は100km、ハイブリッドでは1200kmもの航続距離を誇るという(しかもレギュラーガソリン仕様)。

ハイブリッドモードを選んでいても発進はモーター駆動で、なかなか逞しく静かに加速する。高速域でフル加速すると、CVT車のようにエンジン音が高まった後にスピードが付いてくるタイムラグがあるが、それ以外では不足はなし。

実用性は高く、さらにほとんどフル装備の状態で400万円を切る価格も驚きである。

「この安さにワクワク」菰田潔

BYDの日本市場への商品展開は順調に進んでいるようだ。BEVだけでなく早くもPHEVを投入してきた。エンジンも自前だという。日本、欧州からエンジニアを集めて無駄のない開発をするだけでなく、最先端の技術を投入してきている。



走り出すとそもそもバッテリー屋さんのせいか、エンジンを強調することなく排気音も振動も控えめ。ガソリン満タンでは航続距離が1200kmになる。バッテリーで走る距離も長く、結果的に実用燃費も良くなっているからだ。BEVでは長距離走れない! というお客さま向けには最適な商品が揃ったことになる。

センターディスプレイにはPHEVのパワーフローがアニメーションでわかりやすく示されている。インパネには4輪のタイヤの温度と空気圧の表示も出る。欧州車にも劣らない装備品で対抗している感じ。

ドアの閉まり音はドスンとメルセデスベンツ並みの高級感。でもこれだけ装備すると価格も上がるよねえと思ったら、なんと398.2万円。AWDでも448.8万円というから、その安さにワクワクしてしまう。



■BYDシーライオン6

BEVの一本足打法から脱却を図るべく導入した日本ではBYD初のPHEV。1.5リッター直4+1モーターのFFと、エンジンがターボになり後輪駆動用モーターをリアに追加した4WDの2タイプ。全長×全幅×全高=4775×1890×1670mm。ホイールベース=2765mm。車両重量=1940kg。車両価格=398万2000円(いずれもFF)

写真=望月浩彦

(ENGINE2026年4月号)

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