2026.03.31

CARS

自然吸気V12、楽しくて昇天しちゃうかも|フェラーリ「12チリンドリ」に国沢光宏ら3人のモータージャーナリストが試乗

藤原よしおさん、斎藤聡さん、国沢光宏さんが試乗したフェラーリ「12チリンドリ」

全ての画像を見る
毎年恒例「エンジン・ガイシャ大試乗会」、2026年もやります! 大磯プリンスホテルの大駐車場に総勢33台の輸入車を一挙に集め、33人のモータージャーナリストがまる一日かけてイッキ乗り! 2026年上半期イチオシの各ニューモデルにそれぞれ5人のジャーナリストが試乗した、計165本のインプレッションを順次公開。

advertisement


今回はフェラーリ12チリンドリに試乗した藤原よしおさん、斎藤聡さん、国沢光宏さんのリポートをお送りする。

>>>竹花寿実さん、桂伸一さん、のリポートはこちら<<<

「悪魔に魂を売ってもいい」藤原よしお

個人的に近年のフェラーリ・デザインの中ではベスト。確かにローマ&アマルフィもいいんだけど、こっちの方がエレガントでカッコよくて、ぶっ飛んでる。



そして大きなフロントフードを開けると、ご自慢の6.5リッターV12がフロント・バルクヘッドに食い込まんばかりに収まってて2度びっくり。まさにフロント・ミッドシップ!

こりゃースゴイんじゃないの? と期待に胸を膨らませて乗れば、そのまま胸が張り裂けちゃうんじゃないか!ってくらいV12の存在感がキョーレツ。6000rpmを超えるとカムに乗りはじめ、9000rpmオーバーまでクウォォォ~ンと駆け上がるフェラーリ・ミュージックが脳天を刺激する。



また4WS付きのシャシーも絶品で、1.6トンの重量も、4.7mの全長も感じさせないほどギュッと凝縮した一体感と軽やかさがある!

もちろん、ちょっとエロい内装の演出も仕立ても文句なし。

久々に「これなら悪魔に魂を売ってもいい!」と興奮し、助手席のEPC会員様の存在を忘れるほど没頭してしまいました。


「硬派で頑固」斎藤聡

フェラーリは硬派であり頑固である。最近改めてそんな印象を持っている。ハイパワー化、シャシー性能の進化、電子制御系の進化によって、クルマの限界は驚くほど上がっている。

一般的にはそれをマイルドに味付けするのだが、フェラーリは、限界が上がればその分コントロール性もシビアになるという、至極当然の道理のままにクルマを作っている。だからフェラーリ12チリンドリの限界性能も容赦なくシビアだ。



もちろんエンジンはビックリするくらいフレキシブル。でもアクセルを深く踏み込むと容赦なくパワーが噴出する。

6.5リッター V12気筒(830ps,678Nm)は、気温10度以下ではタイヤが全然温まらない。冷えた状態では遠慮会釈なく足元をすくわれたようにスパッと滑る。とても9500回転のレブリミットまで踏み切れない。



それが、タイヤが温まると、ガシッとタイヤが路面をとらえレブリミット直前までタコメーターの針を持っていくことができるようになる。そこで奏でられる12気筒サウンドは文句なしに至高。

「カムに乗る」国沢光宏

フロントミッドに積まれる6.5リッターV12はターボ過給無しで830psとな! 9500回転以上がレッドゾーンとなっているため、大排気量ながらそこまで回るということになる。



どんなエンジンなのかとワクワクしながら走り出すと、あにはからんや。目の細かい高価なヤスリで柔らかいアルミを削るような、“振動”というより“気持ちよさ”を感じさせるあたりがモーターの滑らかさと違うけれど、4500回転くらいまではひたすら滑らか。乗り心地も良く、快適なクーペである。

しかし! 5000回転あたりから、大きなエンジンながらホンキになって「カムに乗る!」感じを出してくる。この時のインパクトたるやハンパねっす! シートバックに背中がめり込み轟然とダッシュ! ハンドルに仕込まれたインジケーターのランプが青色になり、シフトアップをせがむ。

残念ながら今回用意された直線の長さだとお楽しみはそこまで。3速くらいまで回しきったら楽しくて昇天しちゃうかも。この味は電気自動車じゃ絶対出せない。



■フェラーリ12チリンドリ
全長×全幅×全高=4733×2176×1292mm。ホイールベース=2700mm。車両重量(車検証)=1770kg。「ドーディチ・チリンドリ」。12気筒を意味するイタリア語をそのまま車名にしたモデルはブランドの象徴としての役割を担う。6.5リッター自然吸気V12は830ps、678Nmを発生する。車両価格=5674万円。

写真=神村聖/望月浩彦/小林俊樹/茂呂幸正

(ENGINE2026年4月号)

advertisement



RELATED

advertisement

advertisement

PICK UP

advertisement