2026.04.04

CARS

まるで猛獣の背中に跨がっているかのよう!|清水和夫ら3人のモータージャーナリストがランボルギーニ「テメラリオ」に試乗

桐畑恒治さん、清水和夫さん、西川淳さんが試乗したランボルギーニ「テメラリオ」

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毎年恒例「エンジン・ガイシャ大試乗会」、2026年もやります! 大磯プリンスホテルの大駐車場に総勢33台の輸入車を一挙に集め、33人のモータージャーナリストがまる一日かけてイッキ乗り! 2026年上半期イチオシの各ニューモデルにそれぞれ5人のジャーナリストが試乗した、計165本のインプレッションを順次公開。

今回はランボルギーニ・テメラリオに試乗した桐畑恒治さん、清水和夫さん、西川淳さんのリポートをお送りする。

>>>大谷達也さん、九島辰也さんのリポートはこちら<<<

「未来と伝統を味わえる」桐畑恒治

スーパーカー世代という助手席のEPC会員は、乗り込む前から目を輝かせていた。カウンタック時代からの低く伸びたウェッジシェイプが独特の存在感を放つテメラリオは、電動化時代のスーパースポーツの次章を告げる存在である。

超高回転型V8ツインターボに3基のモーターを組み合わせ、フロント2基が電動走行を担い、内燃機の始動と同時に後輪が路面を蹴り上げる。1万rpmを許すという怒濤の加速は紛れもなくピュアスーパースポーツ。



ペースを上げれば上げるほどに車体は路面に吸い付き、盤石の姿勢で旋回していく。切れ味鋭いながらもとてつもなく正確なハンドリングに惚れ惚れし、隣人との会話を忘れてしまう。

試乗後には『写真を』と頼まれるのも当然。もちろん被写体はテメラリオですけれど。電動化をまといながらも、情熱的に訴えかけてくることが最大の価値であり、未来と伝統を同時に味わえる稀有な存在。

ランボルギーニの現在地を示しつつ、カリスマ性とエンターテインメント性で心を掴む一台がテメラリオだ。

「孤高の王」清水和夫

最近、血の匂いがするスポーツカーが少なくなった。ところがテメラリオは、プンプンと血の匂いがする。スロットルを踏み込むと、リアに捕獲されていたV8が目を覚まし、檻から出てきた猛獣が吠えまくる。

その猛獣の正体はランボルギーニ・オリジナルの120度V8ツインターボ。そこにモーターを内蔵したギアボックスがドッキングし、フロント・アクスルには左右独立のツインモーターを備える。つまり究極のハンドリングAWDが完成しているのだ。



油断すると猛獣の背中に跨がる自分が振り落とされる恐怖を感じる。だがハンドリングは正確無比で、コーナーのエイペックスは一撃で狙い落とせる。

テメラリオを動物でたとえるなら虎だろう。これほど孤高で、ほかのスポーツカーの群れに仲間入りしない存在だからだ。ライオンが「群れの王」なら、虎は「孤高の王」。助手席の客人は私が猛獣にやられるのを楽しみにしていたようだが、しっかり調教してハンドルを握ったので、死闘は避けることができた。

「すこぶる安定」西川淳

ホンダ一筋40年という熱烈なファンを乗せて走り出す。出だしから乗り心地の良さに二人して感心することしきり。クォータースロットルの加速ですでに速い! と感じてもらえたようだ。この手の最新スポーツカーでフルスロットルを試すことなどサーキットでもない限り無理。秘められた性能の高さを想像してもらうほかない。



それにしても前アシがよく動く。レヴエルトと同じ2モーターのフロント・アクスルだが、不思議と手に負える感覚があった。ドライバーとの一体感という点ではV8を背負ったテメラリオの方が上。サイズもほとんど同じだが一回り小さく感じられた(オーバーハングが短いせいもある)。

ターンパイクで少しだけ踏み増す。劇的な反応にEPCメンバーともどもただただ笑うほかない。しかも笑いに集中できるほど、動きはすこぶる安定し、まるで不安なし。どこまでも回ってしまいそうで怖いV8の1万回転を2度だけ体験してもらう。ホンダ製タイプRエンジンも官能的だが、サンタガータ製もどう? なかなかやるもんでしょ?



■ランボルギーニ・テメラリオ
ウラカンの後を継ぐ4WDミドシップ・スポーツ。最高許容回転数1万rpmの4.0リッター V8ツインターボにレヴエルトと同形式の前2モーター+後1モーターのPHEVを組み合わせる。システム総合出力は920ps。全長×全幅×全高=4706×1996×1201mm。ホイールベース=2658mm。車両重量=1690kg。車両価格は未発表。

写真=神村聖/望月浩彦/小林俊樹/茂呂幸正

(ENGINE2026年4月号)

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