2026.04.14

CARS

逆転の発想から誕生した初のトヨタ車「GRヤリス」は進化を止めない!

進化を続ける「GRヤリス」の歴史を振り返る

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「モータースポーツ用の車両を市販化する」という逆転の発想で開発されたトヨタ初のモデルが「GRヤリス」だ。2020年に発売された「GRヤリス」は、現在(2026年時点)までに何度も改良を繰り返し、進化型を発表している。「GRヤリス」はこれまでにどのような進化を遂げてきたのだろうか。

これぞスポーツハッチ!モータースポーツマシンを市販化した「GRヤリス」

「GRヤリス」は、TOYOTA GAZOO Racing(TGR)がWRC(FIA世界ラリー選手権)で学び・鍛えた知見を惜しみなく投入したモデルとして2020年9月に発売された。

進化するスポーツハッチ「GRヤリス」

世界中のあらゆる道でも思い通りに操ることができ、誰もが安心して意のままに運転できるクルマを作るため、開発初期からの社外のプロドライバーから評価を受け、車両に反映している。

また、マスタードライバーである“モリゾウ”の「トヨタのスポーツカーを取り戻したい」という想いのもと、「モータースポーツ用の車両を市販化する」という逆転の発想で開発したトヨタ初となるモデルだ。

進化するスポーツハッチ「GRヤリス」

「GRヤリス」は、“空力・軽量・高剛性”を追求した車両パッケージを採用し、多くのモータースポーツ参戦を通じて培った知見を活かし鍛えられた新開発1.6リットル直列3気筒直噴ターボエンジン“G16E-GTS”を搭載している。さらに、あらゆるシーンで、各自のドライビングスタイルに合わせ気持ち良い走りをサポートする新開発スポーツ4WDシステム“GR-FOUR”を取り入れているのも特徴だ。

2020年9月の発売時のグレードや価格は次のとおりとなっている。

【GRヤリス(20式)グレードと価格】
・RZ“High performance”(1.6リットル直列3気筒ターボエンジン/GR-FOUR/6速MT):456万円
・RZ(1.6リットル直列3気筒ターボエンジン/GR-FOUR/6速MT):396万円
・RC(1.6リットル直列3気筒ターボエンジン/GR-FOUR/6速MT):330万円
・RS(1.5リットル直列3気筒/FF/CVT):265万円

進化するスポーツハッチ「GRヤリス」

モータースポーツに参戦するマシンを市販化するという新しい発想で誕生した真のスポーツカー「GRヤリス」は、デビュー以降も開発の手を止めることなく進化を続けた。

「壊してくれてありがとう」を合言葉に進化を続けた!

「GRヤリス」は、2020年の発売以降もモータースポーツへの参戦を続け、極限の環境で“壊しては直す”を繰り返した。

進化するスポーツハッチ「GRヤリス」

また、プロドライバーや評価ドライバーやマスタードライバーの“モリゾウ”などからのフィードバックを反映する「ドライバーファーストのクルマづくり」を行い、2024年に進化型の「GRヤリス」を発表した。

大幅に進化した24式!8速AT“GR-DAT”でより多くの人が「GRヤリス」を楽しめるようになった

2024年に発売された進化型「GRヤリス」の開発では、車両を限界まで追い込んでくれたドライバーに“壊してくれてありがとう”という言葉を伝えながら行われた。その結果、パワーユニットはもちろん、ボディや内外装など、細部に至るまで改良され、車両の性能を総合的に向上させることに成功した。

進化するスポーツハッチ「GRヤリス」

さらに、2024年に発売された進化型「GRヤリス」は、“より多くの方に走る楽しさを提供し、モータースポーツの裾野を広げたい”というモリゾウの想いのもと、1.6リットル直列3気筒ターボエンジンと四輪駆動(GR-FOUR)の組み合わせを楽しみつくすための8速AT“GR-DAT”を新開発。より多くの人がスポーツドライビングを楽しめるラインナップを拡充した。

進化するスポーツハッチ「GRヤリス」

その他にも、24式「GRヤリス」は以下のポイントが進化している。

【GRヤリス(24式)の主な進化ポイント】
・操作パネルとディスプレイをドライバー側へ15度傾けて設置した専用コックピットへの変更
・エンジンの最高出力を200kw(272PS)から224kw(304PS)へアップ
・最大トルクを370Nm(37.7kgf/m)から400Nm(40.8kgf/m)へ向上
・薄型・軽量化と強度を両立するスチールメッシュのロアグリルの採用
・分割構造のバンパーロアサイドへ変更
・ドライビング姿勢を改善(ドライビングポジションを25mmダウン)
・GR-DATを搭載した車両にATFクーラーを標準搭載(冷却性能を高める「クーリングパッケージ」をメーカーオプション設定)
・「ドライブモードセレクト」標準設定
・「サーキットモード」を新設定
など

進化するスポーツハッチ「GRヤリス」

大幅な進化を遂げた24式「GRヤリス」のグレードと価格は次のとおりとなっている。

【GRヤリス(24式)グレードと価格】
・RZ“High performance”(1.6リットル直列3気筒ターボエンジン/GR-FOUR/6速MT):498万円
・RZ“High performance”(1.6リットル直列3気筒ターボエンジン/GR-FOUR/GR-DAT):533万円
・RZ(1.6リットル直列3気筒ターボエンジン/GR-FOUR/6速MT):448万円
・RZ(1.6リットル直列3気筒ターボエンジン/GR-FOUR/GR-DAT):483万円

見えない部分の進化で運動性能を向上させた25式

2025年の進化型「GRヤリス」は、AT(GR-DAT)の進化や締結剛性の高いボルトを採用するなど、見えない部分がアップグレードした。

進化するスポーツハッチ「GRヤリス」

25式「GRヤリス」の8速AT“GR-DAT”には、スポーツ走行時のギア段の選択制御に細かな改良を加えられている。具体的には、パドル操作から変速されるまでの時間の短縮や、アクセル全開加速におけるシフトアップタイミングの最適化などだ。これにより、ダイレクト感あるスポーツドライビングを楽しめるようになっている。

また、クルマとの一体感を向上させるため、シャシー部品の締結ボルトの一部に締結剛性の高い特別なボルトを採用し、ステアリング操作に対する応答性と直進安定性を向上させた。

この「クルマとの一体感の進化」におけるボルトの変更や、その他一部のボルト類の締結トルクアップに合わせて、再度サスペンションのセッティングを合わせ込みを行っている。

さらに、ステアリングのリニア感(ステアリングを切った量に対し、1:1で操舵感が得られる感覚)の向上を目指し、プロドライバーの大嶋選手とともに何度も改善を繰り返してEPSのチューニングも行った。

進化するスポーツハッチ「GRヤリス」

加えて、モータースポーツで得た知見を活かし、冷却性能と空力性能を向上させる「Aero performance package(エアロ・パフォーマンス・パッケージ)」をメーカーオプションとして設定。ダクト付きアルミフード、フロントリップスポイラー、フェンダーダクト、燃料タンクアンダーカバー、可変式リヤウイング、リヤバンパーダクトの6アイテムを装着することで、最大限に効果を発揮することができるになっている。

25式「GRヤリス」のグレードと価格は次のとおりだ。

【GRヤリス(25式)グレードと価格】
・RZ“High performance”(1.6リットル直列3気筒ターボエンジン/GR-FOUR/6速MT):498万円
・RZ“High performance”(1.6リットル直列3気筒ターボエンジン/GR-FOUR/GR-DAT):533万円
・RZ(1.6リットル直列3気筒ターボエンジン/GR-FOUR/6速MT):448万円
・RZ(1.6リットル直列3気筒ターボエンジン/GR-FOUR/GR-DAT):483万円
・RC(1.6リットル直列3気筒ターボエンジン/GR-FOUR/6速MT):356万円
・RC(1.6リットル直列3気筒ターボエンジン/GR-FOUR/GR-DAT):391万円
・RZ“High performance” + Aero performance package(1.6リットル直列3気筒ターボエンジン/GR-FOUR/6速MT):547万5,000円
・RZ“High performance” + Aero performance package(1.6リットル直列3気筒ターボエンジン/GR-FOUR/GR-DAT):582万5000円
・RC + Aero performance package(1.6リットル直列3気筒ターボエンジン/GR-FOUR/6速MT):405万5000円
・RC + Aero performance package(1.6リットル直列3気筒ターボエンジン/GR-FOUR/GR-DAT):440万5000円

新開発の“GRステアリング”を採用した26式「GRヤリス」

2026年3月に発表された26式「GRヤリス」もこれまでと同様にモータースポーツ参戦で得た学びを活かした改良を実施した。

進化するスポーツハッチ「GRヤリス」

26式「GRヤリス」の最大のトピックは、新意匠の“GRステアリング”だ。このステアリングは、操舵レスポンス向上のために小径化し、コーナリング時の押し操作で手のひらにフィットする左右グリップ形状を採用していることが特徴となっている。あわせて、電動パワーステアリング(EPS)のアシストも改良された。

専用の“GRステアリング”を採用した26式「GRヤリス」のグレードおよび価格は次のとおりだ。

【GRヤリス(26式)グレードと価格】
・RZ“High performance”(1.6リットル直列3気筒ターボエンジン/GR-FOUR/6速MT):503万7200円
・RZ“High performance”(1.6リットル直列3気筒ターボエンジン/GR-FOUR/GR-DAT):538万7200円
・RZ(1.6リットル直列3気筒ターボエンジン/GR-FOUR/6速MT):453万7200円
・RZ(1.6リットル直列3気筒ターボエンジン/GR-FOUR/GR-DAT):488万7200円
・RC(1.6リットル直列3気筒ターボエンジン/GR-FOUR/6速MT):361万7200円
・RC(1.6リットル直列3気筒ターボエンジン/GR-FOUR/GR-DAT):396万7200円
・RZ“High performance” + Aero performance package(1.6リットル直列3気筒ターボエンジン/GR-FOUR/6速MT):553万2200円
・RZ“High performance” + Aero performance package(1.6リットル直列3気筒ターボエンジン/GR-FOUR/GR-DAT):588万2200円
・RC + Aero performance package(1.6リットル直列3気筒ターボエンジン/GR-FOUR/6速MT):411万2200円
・RC + Aero performance package(1.6リットル直列3気筒ターボエンジン/GR-FOUR/GR-DAT):446万2200円

今やGRブランドのスポーツカーと言えば「GRヤリス」と思わせるようになった

「GRヤリス」は、トヨタとして初めて「モータースポーツ用の車両を市販化する」という逆転の発想から誕生したスポーツカーだ。つまり、モータースポーツを通して得られた経験や知見を市販モデルにフィードバックするという開発手法をとっている。

進化するスポーツハッチ「GRヤリス」

このような開発や進化型の発売により、今や「GRヤリス」はGRブランドを象徴するモデルになった。

26式「GRヤリス」が発売された今も、モータースポーツ活動を通じた開発は続けられている。

進化するスポーツハッチ「GRヤリス」

直近では、2.0リットルエンジンをミッドシップに搭載したマシンをスーパー耐久で走らせている。このようなことからも、今後2.0リットルエンジンを搭載する進化型「GRヤリス」が登場するかもしれない。

文・編集=齊藤優太

(ENGINE Webオリジナル)
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