2026.04.14

CARS

鬼気迫るトラクション、RRでこれが使いこなせるのか|渡辺敏史と小沢コージ、2人のモータージャーナリストがポルシェ911カレラGTSに試乗

小沢コージさん、渡辺敏史さんが試乗したポルシェ911カレラGTS

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毎年恒例「エンジン・ガイシャ大試乗会」、2026年もやりました! 大磯プリンスホテルの大駐車場に総勢33台の輸入車を一挙に集め、33人のモータージャーナリストがまる一日かけてイッキ乗り! 2026年上半期イチオシの各ニューモデルにそれぞれ5人のジャーナリストが試乗した、計165本のインプレッションを順次公開。

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今回はポルシェ911カレラGTSに試乗した小沢コージさん、渡辺敏史さんのリポートをお送りする。

>>>佐野弘宗さん、高平高輝さん、藤野太一さんのリポートはこちら<<<


「替えの効かない老舗の味」小沢コージ

どの名店にも看板メニューというのがある。札幌すみれの味噌ラーメンとか六本木香妃園の鶏煮込みそばなど他に替えが効かない安心の味。まさにポルシェでいうリア・エンジンの911であり、それ初のハイブリッドがGTSだ。

仕組みは絶妙で、自慢の3.6リッターフラット6エンジンはもちろん、8段デュアル・クラッチ・ギアボックス内に駆動用モーターを備えるだけじゃない。タービン軸にモーターを配した電動タービンを備え、かつてない過給圧コントロールが可能になった。



かつての911用水平対向ターボには穏やかだが微妙な加速遅れ=ターボ・ラグがあった。しかしGTSは燃費向上と同時に電動タービンでレスポンスを上げ、コントロール性を向上させている。実際、滑りやすい路面でのドリフト・コントロールにはシビれる。

だが、正直ドライ路面ではやたら扱い易い上トルクの太い911という“だけ”。基本となる味噌ラーメン的な911の旨さには変わりない。味はよりピュアだが911は911。変わらぬ旨みに安心してうれしくなるのだ。

「鬼気迫るトラクション」渡辺敏史

992型後期の技術面における話題は、長年噂されていたパワートレインに施された電動化だろう。

T-ハイブリッドと名付けられたそれは、タービンと繋がるモーター・ジェネレーターで排ガスのエネルギーを電力として回収、駆動モーターに転嫁しつつ、大径ターボの回転初速を高めてターボ・ラグを軽減するというものだ。



MGU-Hと記した方がわかりやすいかもしれないが、ポルシェ的にはWECの常勝車だった919ハイブリッドにこの技術が採用されている。911が満を持して採用した電動化はモータースポーツ・フィードバックという超王道だったというわけだ。

GTSの速さはさながら“ターボ”いらずというほど強烈で、果たしてRRでこれを使いこなすのはいかがなものかと心配になるほどだが、その効能はむしろ低中回転域に詰まっているように感じられる辺りは高トルク・高応答なモーターの特性がよく現れている。

911の美点であるトラクションを更に鬼気迫るものと感じさせる、それがT-ハイブリッドの役割なのだと思う。

■ポルシェ911カレラGTS
歴代911で初めて電動化を果たした992.2型の911カレラGTS。リアに搭載する3.6リッターボクサー6ターボは単体で485ps/570Nmを発生し、「T-ハイブリッド」のモーターが56ps/150Nmを加勢する。全長×全幅×全高=4555×1870×1295mm。ホイールベース=2450mm。車両重量=1630kg。車両価格=2379万円。



写真=神村聖/望月浩彦/小林俊樹/茂呂幸正

(ENGINE2026年4月号)

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