2026.05.11

CARS

トランプ関税に屈せずアメリカで大躍進 トヨタが2025年度に世界販売台数過去最高を達成 グループの販売台数でも歴代トップ

トヨタが2025年度のグローバル販売台数を発表。レクサスを含めた台数は1047万7325台。前年比2%増で、年度ベースの過去最高台数を更新した。ダイハツと日野を含めたグループ全体での販売台数は前年比2.5%増となる1128万3215台で、こちらも年度ベースの過去最高となった。

アジアと欧州でも数字を伸ばす


地域別に見ると、日本で2%減、中国で1.4%減の前年割れとなったが、アジア地域としては1.5%増で、北米では7.2%増、欧州で1.5%増といったようにプラスに推移した。

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北米で18万代上乗せ


特筆すべきは北米のセールスだろう。2025年は世界中の自動車メーカーが、トランプ関税に振り回された。トヨタに次ぐ販売台数を記録したフォルクスワーゲングループは、北米で10.4%、アメリカ単体では13.6%の減少となった。しかし、トヨタはアメリカでの増加率が北米全体を上回る7.7%を記録しているのだ。

上昇率よりも実際の台数を挙げたほうがわかりやすいかもしれない。前年度に対し、日本は約3万台、中国は2.6万台弱の減少となったのに対し、北米での増加分は約18万台。世界全体での増加が20万台少々なので、数字的に見れば、伸び代のほとんどをアメリカで稼いだともいえる。


HEVと主力車種が健闘


トヨタでは北米躍進の理由を、HEVの好調とカローラやカムリなどといった主力車種の健闘だとしている。アメリカの車種別ランキングを見ると、RAV4が3位、カムリが7位、タコマが9位に入っている。ベストセラーこそフォードの常勝ライトトラックのFシリーズだが、トップ10に3台がランクインしているのはトヨタとGMのみ。ほかはホンダ、クライスラー(ラム)、テスラで、欧州勢の名はない。

アメリカ市場での明暗は、現地生産の規模と内容に左右される部分が大きかったと思われる。アメリカ/カナダ/メキシコの自由貿易協定を見据えて、人件費が低いメキシコでの生産に注力するメーカーが多いなか、トヨタはアメリカ国内に、車両工場が5カ所、部品製造も含めると11カ所の生産拠点を持っているのが功を奏した。

根強い人気のピックアップであるタコマはメキシコ、付加価値の高いレクサスブランドのRXとNXをカナダで製造するものの、カムリやカローラ、RAV4といった量販モデルはアメリカ製だ。そのため、メキシコとカナダへの追加関税の影響を小さく抑えられた。

また、いわゆるマルチ・パスウェイ戦略もトヨタの強みだ。トランプ政権のBEV優遇撤廃は、HEVに力を入れてきたトヨタの追い風となっている。EUが2035年のエンジン車廃止を撤回しようという流れを受け、欧州各社が電動化戦略の大幅な見直しを迫られる中、トヨタの優位はますます強まりそうな気配だ。



文=関 耕一郎 写真=トヨタ 編集=新井一樹

(ENGINE WEBオリジナル)
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