ベントレーが4ドア・サルーンの「フライング・スパー」に大幅改良を実施した。エクステリアの刷新が主だが、高性能グレードの“S”もふたたび設定されている。
2灯ライトの4ドア・ベントレーはなんと64年ぶりの登場!?
すぐにわかる変更点はヘッドライトで「コンチネンタルGT」にも見られる、丸いライトを貫くかのように一本線のデイタイム・ライトを加えた片側1灯となった。

左右4灯を受け継いで来たベントレーの4ドア・モデルとしては1962年以来の、2灯のヘッドライトだという。もともと左右2灯のS2が4灯のS3に進化してから、64年もの間、ベントレーのサルーンといえば4つ目を続けてきたのだ。

このヘッドライトは、グレードにより異なる2つの仕様を用意する。また、従来は別体パーツだったグリルが、バンパーと一体化したのも新たなトピックだ。

フロント・フェンダーは、ウイング・ベントを廃してクリーンな造型に。ただし前輪アーチの後方の、グレード名バッジは従来どおり装着される。

リアまわりでは、トランク・リッドの形状を変更。テール・ライトは、B字型の発光部が、よりシンプルなデザインとなった。ホイールは、オプションで新型の22インチが選択できる。

また、コーチビルド・モデルの「バトゥール」で、約500万円のオプションとして提供されたヴィルトゥオーゾ・コレクションも設定。オーディオは21スピーカーのネーム・オブ・マリナーで、内外装のディテールはシャンパン・ゴールドで彩られる。

グレードは5タイプで、ベース仕様のほか、快適志向の“アズール”と“マリナー”、パフォーマンス志向の“S”と“スピード”を設定。

これに伴い、手作業で1脚当たり12時間かけて仕上げるシートも、5つのスタイルが揃うことになる。
このうち“S”は2024年以来の復活となる。最高出力/最大トルクが680ps/930Nm の4リットルV8ハイブリッドは、ベース仕様や“アズール”と同等だが、以前の“S”に対して約20%向上し、歴代では最強となる。0-100km/h加速は3.7秒、最高速度は308km/hをマーク。782ps/1000Nmで、0-100km/h加速3.5秒の“スピード”や“マリナー”に迫るスペックだ。
新たな“S”のトピックは“スピード”や“マリナー”と同様に、パフォーマンス・アクティブ・シャシーを採用したこと。アクティブ4WDにツインバルブ・ダンパー、前後と左右のトルク・ベクタリング、48Vアクティブ・アンチロールシステムのベントレー・ダイナミック・ライド、そして新世代のESC制御ソフトウェアを搭載する。また、電子制御LSDは、フライング・スパーの“S”としては初の装備だ。
エクステリアは、グロス・ブラックのマトリックス・グリルやダーク系のロア・バンパー、ベルーガ・ブラックのドアミラーやサイドシル・エクステンションなど、暗色のディテールを多用。ヘッドライトは。ダークティント仕様だ。
リアは、ダークティントのテール・ライトや、スポーツ・エグゾーストのダーク仕上げテール・パイプを装着。ウイング・バッジやレタリングは、ブラックでまとめられている。

すでに受注がスタートしている改良型フライング・スパーは、第4四半期初頭にデリバリーが始まる予定。

パワートレインとシャシー、そして装備や内外装の組み合わせにバリエーションが増えたことで、より好みに合う仕様が見つかるようになりそうだ。
文=関 耕一郎 写真=ベントレー 編集=上田純一郎
(ENGINE Webオリジナル)