東京・六本木に建つメルセデス・ベンツのブランド情報発信拠点、Mercedes me Tokyo。その敷地内に3月13日、メルセデス・ベンツ日本と竹中工務店のコラボレーションによる未来型の家「EQ House」が出現した。
これから2年間にわたって一般公開される「EQ House」は、両社が考える近未来のライフスタイルを、最先端の技術とデザインで具現化した体験施設だ。その基盤となるのはダイムラー社が2016年に提唱した中長期戦略CASE。Connected(コネクト)、Autonomous(自動運転)、Shared & Services(シェア&サービス)、Electric(電動化)の頭文字を取った言葉で、「EQ House」もこのCASEを念頭に置きながら、クルマと共生する次世代の暮らしを提案している。「EQ House」に足を踏み入れると、最初に目に着くのが、居住空間の奥に設けられたパーキング・スペースだ。2つの空間を仕切るのは、タッチ操作ができるガラス・インターフェースで、ここに駐車されたクルマの基本情報や充電状況、さらに室温や湿度といった家の情報が浮かび上がる。たとえばこのインターフェースを使ってカーシェアリングのクルマを予約し、そのクルマが自動運転で自宅のパーキング・スペースまで運ばれてくる......。そんな未来のサービスの姿が、この家から見えてくるのだ。
また室内で「ハイ、メルセデス! 少し寒いよ」などと発声すれば、家が自動的に空調や照明などを調整してくれる。「EQ House」の建物自体は、異なるパターンでくり抜かれた1200枚ものアルミ・パネルを組み合わせて構成されているが、これらのパネルも、その土地の1年間の日照パターンを予めシミュレートしたうえで、住み手が快適に、省エネで暮らせるように配置されているのである。
だが「EQ House」が21世紀的なのは、家自体が学習し、どんどん進化していくことにある。たとえば室内に差し込む光が心地よいと感じた時、もしくは室内の温度がちょうどいいと感じた時、専用のスマート・ウォッチの「いいね!」ボタンを押せば、家に搭載されたAIが、住み手の好みに応じた、理想的な環境を徐々に作りあげてくれるのである。 技術の進歩に伴うクルマと家の新しいあり方は、我々人間にとって、確実に便利で、優しい方向に進んでいる。
文=永野正雄(本誌) 写真=阿部昌也
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