ルノー・スポール謹製のホットハッチ、メガーヌR.S.にさらなる高みを目指したトロフィーが追加された。まずは彼が得意とするサーキットでその実力を味わう。

4輪操舵を装着し、2ペダル仕様にすることで自慢の走りはそのままに乗り心地を大幅に改善。一部の好き者だけから支持されるのではなく、ゴルフGTIのようにより幅広いユーザーに受け入れられるクルマを目指した新型メガーヌR.S.。その甲斐あって、日本での2019年1月から9月までの販売台数は最も売れた年の1.5倍に当たる556台にまで増やすことができたという。通年換算すると約2倍。まさに狙い通り、所期の目的達成に成功した。
しかしその一方で、一部の好き者からは「メガーヌR.S.も軟弱になった」という声が出ていたのも事実らしい。そんなハードコア・ユーザーの声に応えるモデルが、"トロフィー"である。ちなみに、先代までは限定販売だったが、新型からは通年に亘り販売されることになった。
素のメガーヌR.S.と大きな違いはエンジンとシャシー。同じ1.8ℓ直4直噴ターボを積むが、セラミック・ボール・ベアリングを採用した新しいターボを用いるなどにより、300ps/42.8kgm(MTは40.8kgm)へと出力の向上が図られた。ちなみにメガーヌR.S.としては初の300ps超えとなる。またデュアルクラッチ式の6段自動MTだけでなく6段MTが用意されるのもトピックだ。今回は筑波サーキット2000で試乗したが、素のR.S.と比べると高回転域の力強さが別物。もちろん低中速域のトルクはそのままだから、扱いやすさに遜色はない。
シャシーは以前限定で販売された素のR.SのMT仕様"カップ"と同じ"シャシー・カップ"を採用。素のR.S.に対し、スプリングやダンパー、スタビライザーの設定を硬めにするとともに、リアのトーションビームのねじり剛性をアップ。さらにトルセンLSDを追加し、駆動力の向上も図っている。その走りは、ドライバーの操作に対する反応が速くてしかも正確。思い通りのラインを描くことが難しくないのだ。また回頭性が抜群なのもポイント。驚くのは後輪が逆位相のときだけでなく同位相の時でも、前に荷重を掛ければ鼻先が内側へススッと向き、スロットルを開け荷重が後輪に移るとクルマはピタッと安定すること。もちろん後輪操舵の効能もあって、先代は逆位相の速度域で鼻先を内側へ向けるには荷重移動といったコツが必要だったが、新型ではただステアリングを切るだけで鋭い回頭性が得られるようになった。
得意とするサーキットではまさに水を得た魚のように高い運動性能と気持ちのいい操作感を味わわせてくれたトロフィー。気になるとすれば、その良さが公道でも再現されるか。あとは乗り心地だろう。そのあたりを来月公道へ連れ出し、じっくり確かめてみたいと思う。
文=新井一樹(ENGINE編集部) 写真=郡 大二郎
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