2020.03.14

CARS

ロールス・ロイス・カリナン・ブラック・バッジ × 清水和夫 「ドイツ車にはない味」

ENGINE4月号は『ENGINE輸入車大試乗会2020』。人気のジャーナリストが、2020年話題の輸入車をどう見て、触って、乗って、感じたのかをスペシャル動画でお伝えします。

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ロールス・ロイス・カリナン・ブラック・バッジとは、どんなクルマ?

カリナンはロールス・ロイス史上初のSUVとして2018年のヴィラデステでデビュー。ブラック・バッジはダークで都会的なキャラクターを前に打ち出したシリーズで、レイス、ゴースト、ドーン、そしてカリナンに設 定されている。

後席は3座ベンチ・ シートないしは2座のインディビジュアル・シートを選択可。6.75ℓ V12ユニットは最高出力600ps/5250rpm、最大トルク 86.7kgm/1700‒4000rpmを発揮する。全長×全幅×全高=5340×2000×1835mm。ホイールベース=3295mm。車両重量=2720kg。車両価格=4530万円。


清水和夫の意見! ドイツ車にはない味

高級車の王様が作ったカリナンというSUVに乗ってみた。意外なことにコテコテのSUVかと思ったが、ちょっと背が高いド高級セダンという雰囲気で、実際にハンドルを握っても運転は楽しかった。例によってターンパイクをゆっくりと走る。制限速度は50km/h。もし、同じBMW傘下の7シリーズだったら、このスピードは退屈だったに違いない。だが、不思議なことにカリナンはそう感じない。速く走るだけが能ではないよ、と教えてくれる。この感覚は速度無制限のアウトバーンを意識するドイツ車にはないキャラクターではないか。 



ブランドには恐ろしい魔力がある。世界中の自動車メーカーがブランドを口にするのも理解できる。だが、そうは問屋が卸さない。数十年でブランドが確立できるほどユーザーは無知ではない。ちなみに確固たるブランドを築いたロールスにはこんな逸話がある。故障したロールスの修理代が請求されず、問い合わせるとロールスはこう言ったそうだ。「ロールスは故障などしないので、なにかお間違えでは?」と。

(ENGINE2020年4月号)

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