2020.07.11

LIFESTYLE

丘の上の巨大なオブジェは本当に住宅なのか?「土地の条件が厳しいと、逆に面白い家ができる」と言う建築家のアイディアが凄すぎる!!

丘の上に忽然と現れる巨大なオブジェ

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例えば、所有するオートバイのうち、ハーレーダビットソンXLCRを除く6台は、全てカスタマイズされたものだ。何台かは「アメリカ人が考えるカフェレーサー」風に改造した。既存の黒いラメが入った部分をさらに目立つように、大きなラメに塗装し直すなど、美的なモディファイを施すのが大口流。手に入れた乗り物は、できるだけ長く手元に置いておくのもポリシーである。

無機質な外観に比べ、床や壁材、置かれた家具からスイッチ類に至るまで、人間的な温を感じる内部空間。脚立を残しておくなど、無造作に散らかっているように見せるのが大口さんのインテリア術。1階の車庫からバイクを引き上げて、2階のリビングでも眺められるよう、ホイストが設置してある。


そんな大口さんにとって、家を建てる際の長年の夢が、「外見はモダンでありながら、内部はクラシック」な家。大口邸の外観は、建築家の布施さんの得意とする研ぎ澄まされたスタイルだが、内はちょっとレトロである。しかもバイクをカスタマイズするように、住人の好みが設計にも反映されていったのだ。例えばリビングルームのグレーの床材は、大口さんが探してきた、アメリカの工場で百年前に使われていた古材である。天井から吊るされた照明やスイッチ類のパーツなども、建築予算とは別枠で大口さんが用意した。このような施主の積極的な姿勢を、布施さんは「住宅をより魅力的なものにする」と歓迎する。

眺めの良い家が完成

こうして完成した大口邸は、1階はガレージのみの構造。西側のシャッターの奥は、Bend Pak 社の2柱リフトのおかげで、アバルト500エッセエッセ(2012年型)とキューベル・ワーゲン(インターメカニカ社のレプリカ、年式不明)が立体駐車できるようになっている。できるだけ自分でクルマの整備をしたい大口さんのために、工具置き場や作業スペースも確保された。一方、長い張り出しの下のシャッターは玄関扉を兼ねたもの。奥はバイク用のガレージとなっている。そして2階は、長さ16m、幅3m、高さ4mの大空間。高低差を利用し、ここにキッチンや水回り、寝室がレイアウトされている。この眺めの良い家に住んで予想外だったのは、夜にベッドに横たわると、窓越しに星が見えることだったとか。もちろんリビングからは、ガラス越しにガレージのクルマを眺められる構造となっている。



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