カクカクしたクルマのなかでも、一番好きで16年持ち続けているのが三菱ジープだ。「子供の頃からずっと好きで、いつかはジープに乗ると思って頑張ってきましたから」手に入れた瞬間、願い続けていれば夢はかなうんだと思ったそうだ。ジープを手に入れたことは、自分のカーライフのなかで最も大きな出来事だったという。
なぜ、そんなに好きなんですか?「ワイルドと言ってしまえば、それまでなんですけど、ほかにないデザイン、フォルムがある。唯一無二の存在感やタフなイメージも自分の琴線に触れるんでしょうね」ぐっさんがジープに乗ったのは、自分の冠番組でのこと。ジープ好きなぐっさんのためにスタッフがロケ車両としてジープを借りてきてくれたのだという。「これがジープか! と。すごく幸せでした。このままずっと乗っていたいと思いました」番組用にジープを貸し出してくれたショップで、現在の愛車を見つけ、以来16年乗っている。「愛知県の江南市のお店です。当時4歳の息子と一緒に東京から新幹線に乗って取りに行きました」東名高速を東京へ向かって走っているときに、助手席の息子さんから言われた一言が忘れられないという。「オトーサン、夢がかなって良かったねって。ちょっと、風景が滲みました(笑)」幌がバタバタしてうるさかったけれど、それだけはしっかり聞こえた。ところが、ぐっさんにしてみれば、ジープのそういう快適でないところがいいのだと言う。「夏は暑いし、いまの時代には相応しくないと思います。だからこそ、楽しい。この時代に必要ない存在になればなるほど、余計に愛おしく、嬉しくなるんです」自分の価値観を確認できるものを所有するのは嬉しいと、ぐっさんは言った。ジープはぐっさんがぐっさんであるためのものなのだろう。ジープで走ってみたいところは?「母の実家の奄美大島です。フルオープンにして、風も空も太陽も全部感じて走りたい」4歳だった息子さんもすでに成人している。もう一度親子で奄美大島を走るのか? それとも奥さんと二人か? ぐっさんならきっと実現するだろう。今欲しいクルマは?「インドのマルチ・スズキが出しているジプシーと、ロシアのウァズ・ハンターですね」まあるい心の人はずっとカクカクしたクルマが好きなようだ。▶「わが人生のクルマのクルマ」の記事をもっと見る文=荒井寿彦(ENGINE編集部) 写真=鈴木 勝(人物&三菱ジープ)(ENGINE2020年7・8月合併号)
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