2017年に続き、佐藤琢磨がアメリカン・モータースポーツの最高峰、インディ500で2度目の優勝を手にした。このレースは平均時速300km/hを超えるハイ・スピードとその過酷な状況下で繰り広げられるバトルが有名だが、もうひとつ大きな特徴がある。それは賞金。モータースポーツ以外でもめったにない“億”を超える金額を優勝者は手にすることができるのだ。

F1モナコGP、ル・マン24時間レースと並んで世界三大レースのひとつに数えられる“インディアナポリス500マイル・レース”、通称インディ500で佐藤琢磨が自身2度目の勝利を掴んだ。1911年に初開催されたインディ500はこれまで104戦が行われ、73人がウイナーに輝いている。そのうち複数回優勝したのは佐藤琢磨を含めてたったの20人のみ。佐藤琢磨は2010年にF1からインディ500をはじめとするインディカー・シリーズに参戦し、これまで6勝を挙げているが、そのうちの2勝がインディ500という、まさにインディ500を見守る勝利の女神に愛されたレーサーといっても過言ではない。
また、インディ500は優勝賞金の高さでも有名で、佐藤琢磨が2017年に初めて勝利したときも245万8192ドル(当時の邦貨換算で約2億7000万円)という大金を手にしている。しかし、今年はコロナの影響によりインディ500も無観客で開催されたためにかなり減額され、今年得た賞金は137万500ドル(約1億4500万円)。これでも十分に破格と言えるだろう。



文=新井一樹(ENGINE編集部)
(ENGINE2020年11月号)
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