ゴーンの逮捕以来、ごたごた続きの日産に待望の新型車が登場した。スモールSUVのキックス。ちなみに日本市場で軽自動車を除くと、新規車種は初代リーフ以来10年ぶり、フルモデルチェンジを合わせても実に3年ぶりのニューモデルとなる。このあともエクストレイルや新しい電動SUVのアリア、さらに先日コンセプトカーがお披露目されたフェアレディZにも新型が登場し、日本市場に導入されるらしい。これで「日産は日本を蔑ろにしている」という声を一掃できる新車ラッシュが始まるようだ。
キックスは奇抜なデザインで人気を博したジュークの日本市場における実質的な後継車となる。ジュークも2019年に2代目に生まれ変わっているが、日本向けのニューモデルとしてはそちらではなくキックスが選ばれた。その理由は、南米をはじめ新興国市場もターゲットにして開発されたキックスは室内や荷室の広さなど実用性がジュークよりも高いからだという。たしかに全長4.3mほどの小さなボディにもかかわらず、大人4人がラクラク乗れて、荷室も1泊分程度なら定員分を収めることができる、ファミリー・カーとして十分に使える広さを有している。
プラットフォームなど機能面は基本的に現行型ノートをベースにしたもの。パワートレインはeパワーと呼ばれるモーター主導で走る1.2ℓ直3自然吸気にモーター1つを加えたハイブリッドのみで、こちらもノートeと同形式のパワーユニットとなる。ただし、車重が100kg以上重いためモーターの出力が30psほど高い。その甲斐あってか、走りはノートよりも活発。脚はよく動いていて、スモール・カーとしては乗り心地も悪くない。取り回しもよく、全般的にノートよりも上質な印象だ。
すでに1万台以上を受注し、ヒット作となっているキックス。その売り上げに見合った内容を持つと思った。
文=新井一樹(ENGINE編集部) 写真=望月浩彦
(ENGINE2020年11月号)
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