2021.02.23

LIFESTYLE

なんと家のなかに急坂がある!? 傾斜地に建つまるで登山鉄道のようなびっくりハウス!!

愛車はFJクルーザーとミニ

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群馬県高崎市在住の久保木雄さん、知香さん夫婦の愛車は、トヨタFJクルーザーとミニ。FJクルーザーはいくら悪路や坂に強いとはいえ、まさか自宅のなかに坂があるとは!! 雑誌『エンジン』の人気企画「マイカー&マイハウス クルマと暮らす理想の住まいを求めて」。今回はまるで傾斜地という悪条件を逆手に取った、あっと驚くアイディアの家を紹介。デザイン・プロデューサーのジョースズキ氏がリポートする。

ミニとFJクルーザー

群馬県の高崎市の緑多い丘に建つ久保木邸。雄さん(37歳)と知香さん夫婦は、「うさぎとカメラ」という名前の写真屋を運営している。結婚式や家族の写真を中心に撮影するが、スタジオを構えるのではなく、日本中どこにでも出張するスタイルだ。高崎は交通の要衝で、高速道路を使ってクルマで移動するにも、新幹線で東京に出るにも便利な都市。二人は近県の出身だが、この町で結婚し、長男の小学校入学のタイミングでこの家を建てた。

因みに屋号は奥様の命名で、当時「おねぎ」という名前のうさぎを飼っていたことから。このうさぎの名前をローマ字で書くとONEGIに。ちょっとした駄洒落で、ミニONEに乗ることになった。ミニはかつての久保木さんの愛車で、今は奥さんが乗っている。

久保木さんは、FJクルーザーがアメリカ専用モデルの時代からのファン。これまで販売されたサイズや色の異なるFJクルーザーのミニカーを全て集めている。その数なんと21台。これほどの人気車種だったとは。結婚する前から、トヨタFJクルーザーとすれ違うたびに、「いずれ乗りたい」旨伝えていた久保木さん。背中を押したのは、生産中止のニュースだ。急いで決断し、2016年製の新車を手に入れた。色も大事で、当時販売されていた中で最も好みの、落ち着いたブルー系を選んでいる。



「FJは乗り心地がそれほど良い訳ではありませんし、ドアも観音開きで利便性も悪く、エンジンも4リッター。燃費も悪いです。でも、普段使う道具でもそうですが、ひと手間かけてでも、楽しめるものが好きなんです。そしてこのデザイン。何にも代えがたいものがあると思います。一生乗っていくつもりで、できれば将来息子たちに引き継いでもらえたら良いのですが」と、熱く語る。FJは、久保木さんの仕事だけでなく、家族のキャンプなど、様々な場面で活躍中。もっとも二人の息子さんは、四駆に乗るのも好きだが、お友達の家にあるようなミニバンの後席で、テレビを見るのも大好きなんだとか。これは少々悩ましい。

そんな久保木さんたちの家は、去る7月に完成した。場所は景色が良く朝日の当たる、久保木家が拘った条件を満たした、駅までも歩ける丘の上。そして建った家は……一般的な家とは異なる姿をしている。けして奇抜なものではない。この敷地に合わせたシンプルな細長い形の家だ。しかしその姿は、家というよりケーブルカーなのである。そのうえ屋根は微妙にカーブしていて。一体中はどうなっているのかと、誰もが思うことだろう。

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