プジョー復活のきっかけとなったコンパクト・サイズSUVの3008がフェイスリフトを実施。日本市場への導入が開始された。主な変更点は、内外装デザインと新しいパワートレインの追加だ。
エクステリアは、プジョー最新のデザイン要素を採用。フロント・グリルはフレームをなくし、ヘッドライトやバンパーと溶け合うように存在感を薄めた。エンジンの冷却のためフロント部分に空気の取り入れ口が必要だった内燃機関を持つ自動車にとってグリルは不可欠で、ある意味、内燃機関を持つ自動車の象徴だった。しかし電動化が進む今後は、自動車=エンジンではなくなり、その象徴ともいえるフロント・グリルの存在も変わってくる。今回プジョーがグリルの存在を薄めたのは、そんなパワートレインの変革を表現したものなのである。また、ヘッドライト下に新設されてデイタイム・ライトは最新のプジョー車ではお馴染みのライオンの牙をモチーフにした縦のラインを描くものとなった。フロント・フード先端に車名が記されるのも、最新ラインナップに共通する手法だ。
インテリアは、シートを快適で柔らかく疲労を低減するようなデザインを刷新。表皮は、上位のGT系グレードはアルカンターラ/テップレザー、アリュール系にはファブリック/テップレザーを採用する。GT系にオプション設定されるレザー・パッケージでは、シートがナッパ・レザー張りとなるほか、木の質感を生かしたダークライム・ウッドのパネルが装着される。
この改良型3008の技術面でのトピックは、プラグイン・ハイブリッドを新規設定。プジョー初のPHEV+4WDで、200ps/300Nmの1.6リッター・ガソリン・ターボに、フロントが110ps/320Nm、リアが112ps/166Nmという2つのモーターを組み合わせ、システム総合では300ps/520Nmを発生する。EV走行も可能で、1回の満充電で走れる距離はWLTCモードで64kmとなっている。
プラグイン・ハイブリッドのほか、従来モデルにも搭載されていた1.6リッター・ガソリン・ターボと2.0リッター・ディーゼル・ターボを引き続きラインナップ。1.6リッターのガソリンはWLTCモード燃費を2.2km/リッター向上させ15.6km/リッターとしている。価格は397.6~565万円。プラグイン・ハイブリッドの3008GTハイブリッド4は565万円となっている。
文=関 耕一郎
(ENGINEWEBオリジナル)
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