2022.10.12

CARS

ルーフとリア・ゲートを再塗装しました! エンジン編集部の30年モノのベンツ、美肌復活!!【メルセデス・ベンツ300TE(1992)長期リポート #144】

エンジン編集部の長期リポート44号車/メルセデス・ベンツ300TE(1992)

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雑誌『エンジン』に掲載された編集部の長期リポートの44号車、メルセデス・ベンツ300TE(1992年型)の過去13年間分の記事をWEBで再掲載している連載です。毎週水曜日12時更新毎週水曜日12時更新。今回は走行距離31万2800kmの2021年7月号のリポートです。

13年間で28万km

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今月の走行距離はわずか300km。ルーフとリア・ゲートの再塗装のために約2週間、工場入りしていたことが大きな理由である。

とにかく、上の写真を見て欲しい。染みひとつないルーフの輝き。まるで初めて編集部に来たときのようだ。44号車が編集部にやってきたのは13年前の2008年9月である。メルセデス・ベンツ特集の企画として、走行3万4000kmの1992年式メルセデス・ベンツ300TEを購入した。企画意図は「足回りの主要パーツやエンジン・マウントを交換していけば、ちょっと前のメルセデス・ベンツは新車同様の状態で長く使えるのか? を長期にわたって検証する」というものだった。

ビフォーとアフターの比較写真。 ビフォーは 艶がなくザラザラになったルーフには白いシミが広がっている。

13年間で約28万kmを走行し、数々のトラブルがあったけれど、現在も通勤で使えている。とはいえ、内外装はそれなりに傷んできた。

最初はボンネットだった

2年前までの11年間は青空駐車だった。編集部に出勤したときも、自宅に帰宅したときも常に44号車は直射日光や風雨にさらされてきたのである。塗装面のクリア層が劣化し、最初に白いブツブツのようなものが出来たのは、ボンネットだった。

編集部にやってきて8年ほど経ったときである。紫外線や雨に加え、エンジンからの熱の影響を受けたのだろう。白いブツブツはその後1年間でみるみる広がり、目を覆いたくなる状態にまで悪化した。

2017年8月にボンネットの再塗装を行った。実はそのときすでにルーフにもポツポツと白い泡のようなものがあったのだが、費用のことを鑑みボンネットだけを施工した。

あれから3年の間にルーフの白いブツブツは増殖を続け、さらにはリア・ゲートまで浸食してきたので、今回の再塗装となったのである。

パーツを外さず施工

再塗装をお願いしたのは、神奈川県相模原市にある「永遠ボディー」。ボディの板金塗装はもとより、旧車のレストアまでを手掛けている。

ボンネットよりルーフやリア・ゲートが厄介なのは、ルーフ・レールやサンルーフ、リア・ウィンドウなどを備えていることだ。

本来ならば、ルーフ・レール、サンルーフ、ウェザー・ストリップ、そしてリア・ウィンドウのすべてを外して再塗装するのが望ましい。

ルーフとリア・ゲートは写真のようなマスキングをして作業した。古い塗装を剥がし、下地処理をして再塗装された。見事な職人技に感謝である。写真=永遠ボディー。永遠ボディーは板金・塗装をはじめ、旧車レストアを行っている。神奈川県相模原市緑区根小屋1118-1 電話:042-780-7077

今回は予算の都合もあり何も外さず、ウェザー・ストリップなどをマスキングして再塗装するという方法でお願いした。

「問題はルーフ・レールの取り付け個所や、ウェザー・ストリップとの際の再塗装が難しいことです」

再塗装を行う職人さんが、リア・ウィンドウのウェザー・ストリップを指で差しながら言った。

作業は古いクリア層、ペイントを剥がし、下地処理をして塗り直すというもの。費用は17万6000円だった。

写真でもわかるように仕上げは素晴らしく、心配されていたウェザー・ストリップ付近もほかの個所と同様に綺麗だ。

「さすがに“300TE”のバッヂは外して作業しました(笑)」とは、永遠ボディー代表の松村敬太さん。

マスキングされ、下地処理が施されたルーフまわり。


「ルーフやボンネットなど、平面は塗装の劣化が早いんです。特に、44号車のような濃い色は太陽光の影響を受けやすい。太陽光は内装の劣化も促進します。クルマから離れるときにダッシュボードにタオルをかけて置くクセをつけると、内装の持ちが全然違いますよ」

数多くのレストアを手掛けてきた松村さんからアドバイスをもらった。ちょっと古いクルマに長く乗るには、ちょっとした手間が大事なのかもしれない。

さて、すっかり見違えた44号車は、さしたるトラブルもなく快調だ。不思議なもので見た目が綺麗になったら、走りもよりスムーズになったように感じる。124型メルセデス・ベンツの集まりに参加しようかな。もう恥ずかしくないぞ!

文=荒井寿彦(ENGINE編集部) 写真=茂呂幸正

 リア・ゲートも汚れやシミがすっかり消えて見違えた。

■44号車/メルセデス・ベンツ300TE(1992)
Mercedes-Benz 300TE(1992)
購入価格 168万円
導入時期 2008年9月
走行距離 31万2800km

(ENGINE2021年7月号)

◆ハゲハゲのボンネットを再塗装した時の記事はコチラ!
ちょっと古いベンツのハゲハゲのボンネットを再塗装!【メルセデス・ベンツ300TE(1992)長期リポート #103】

◆連載一覧を見る!
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