2021.07.02

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NOMOS GLASHÜTTE/ミニマルで美しいダイアルに溶け込む大胆素敵な日付表示の最新作

ダイアルの外周部に印字された数字をオレンジ色のマーカーが挟むことで日付を示す独自システムにココロときめく。

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1990年に創業した「ノモス グラスヒュッテ」が1992年に発表した最初のコレクションは、すべて手巻きのシンプルなモデルだった。しかし2005年にはムーブメントの自社製造を開始。さらに自社開発の自動巻きムーブメントの製造にも成功し、2014年には「ノモス スイング システム」という自社製脱進機も発表。つまりノモスの歴史はアップデイトの繰り返しであった。


NOMOS GLASHÜTTE(ノモス グラスヒュッテ)/メトロ ネオマティック 41 アップデイト
より若い世代に向けて2014年に登場した「メトロ」。最初のモデルは手巻きだったが、2016年には自社製造の「ネオマティックキャリバー DUW3001」を搭載して自動巻きにアップデイト。そして今回のモデルでは、独自開発による特許取得の日付表示システムを搭載することで、さらにアップデイトされている。自動巻き。ステンレススティール、ケース直径41㎜、5気圧防水。55 万円。


シースルー仕様の裏蓋から見える自動巻きムーブメントのCal.DUW 6101「DUW」とは「Deutsche Uhrenwerke」の略で、ノモスの自社製ムーブメントであることを意味する。

そこで2021年の新作「メトロ ネオマティック 41 アップデイト」である。このモデルのどこがアップデイトなのか? それはノモスの自社開発による特許取得の日付表示システムが加えられたこと。この新システムはダイアル外周部にプリントされた1日から31日までの数字を視認性に優れたオレンジ色のマーカーが挟んで示すもの。

従来、腕時計の日付は窓で表示するか、ダイアル外周部の数字をデイト用の針で指し示す「ポインターデイト」が一般的だが、私はどうも日付表示の窓が好きになれない。だが、ノモスのアップデイトされた日付表示は、シンプルな腕時計にどう日付表示を融合させるべきかという難問に対する見事な回答。その姿勢に胸キュンなのである。

ノモス グラスヒュッテ「タンジェント アップデイト」が「Green Good Design Award 2021」を受賞

1992年の誕生以来、ノモスウォッチのアイコン的存在「タンジェント」。その最新モデル「タンジェント ネオマティック 41 アップデイト」が、革新的でサスティナブルな製品デザインに与えられる国際的な賞「Green Good Design Award 2021」を受賞した。



「Good Design Award」は、70年以上にわたって優れた製品デザインを評価してきた世界的に最も権威のあるデザイン賞。ノモス グラスヒュッテは、自社工房で開発から製造まで一貫して行っており、ムーブメントのおよそ95パーセントを自給していることでも有名だが、そこでは可能なかぎり原材料のリサイクルに取り組んでいるばかりか、使用する水も浄化して再度使用するというこだわりを持っている。それだけにデザインとしてだけでなくサステナビリティの観点からも受賞したのである。



NOMOS GLASHÜTTE(ノモス グラスヒュッテ)/タンジェント ネオマティック 41 アップデイト ミッドナイトブルー
ミニマルでスタイリッシュな文字盤と、その外周部にデイトリングが配置され、2つの赤いマーカーが今日の日付を囲むという特徴的な表示の組み合わせが魅力的な「タンジェント ネオマティック 41 アップデイト」。今年は新たにミッドナイトブルー文字盤が加わった。特許取得のムーブメントに洗練されたデザインをあわせ持つモデルは、ミッドナイトブルーをまとうことでスポーティに寄り添ってくれる。自動巻き。ステンレススティール、ケース直径40.5㎜、5気圧防水。50万6000円。

生涯使える時計として伝統に基づく技術により手作業で組み立てられるノモス グラスヒュッテの時計。その魅力は製造過程においての取り組みにもあることを知れば、思い入れもいっそう深くなることは間違いない。


問い合わせ=大沢商会 Tel.03-3527-2682 
https://www.josawa-watch.com/nomos.html


文=名畑政治 写真=近藤正一
(ENGINE 2021年8月号)

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