2021.07.16

CARS

シトロエン初のPHEVが日本上陸 C5エアクロスSUVプラグイン・ハイブリッド発売

シトロエンC5エアクロスSUVにプラグイン・ハイブリッド(PHEV)仕様が追加された。シトロエンとしては初のPHEVとなる。

兄弟車とは異なる前輪駆動方式を採用

パワートレインはガソリン・モデルと同タイプの1.6リッター直4ターボと交流同期モーターを1つ組み合わせたもの。先に発売されている兄弟車のプジョー3008やDS7クロスバックのPHEVモデルが後輪にもモーターを備えた4WDなのに対し、C5エアクロスPHEVは前輪駆動方式を採る。パワートレインの出力は、エンジンがガソリン仕様よりも50Nm大きい180ps/300Nm、モーターは110ps/320Nmで、システム全体では225ps/360Nmを発生する。トルクコンバーターの代わりにモーターと湿式クラッチを備える専用8段ATを介して前輪を駆動する。

走行モードは、EV走行を中心にアクセレレーターの踏み込みに応じてエンジンも稼働する「エレクトリック・モード」、モーター優先ながら状況に応じてエンジンとの自動切り替えを行う効率重視の「ハイブリッド・モード」、エンジン主体で出力重視の変速を行い操舵力も重くなる「スポーツ・モード」の3タイプ。始動時は「エレクトリック・モード」に設定される。いずれの走行モードでも、シフト・セレクターで回生ブレーキの効きを強めるBモードが選択できる。







EV走行は最長で65km

後席下に積まれる駆動用バッテリーは13.2kWhのリチウム・イオン電池で、EV走行の最高速度は135km/hで、最大航続距離は65km。充電ポートは左リア・フェンダーに設置され、200V普通充電のみに対応する。フルチャージまでの所要時間は3kWで約5時間、6kWで約2.5時間だ。

燃料タンクはガソリン仕様より9リッター縮小され、前後重量配分は前56:後44と、ガソリン車の60:40やディーゼル車の61:44より改善された。なお、全長4500mm×全幅1850mm×全高1710mmのボディ・サイズはほかのグレードと同じだが、ハイブリッド・システムの追加により車両重量は1860kgへとガソリン仕様に対し340kg増加している。

車重が増え、さらにリア寄りになる荷重に対応し、リア・サスペンションをマルチリンク式へ変更。従来のトーションビーム式に対し、ハンドリングと乗り心地の向上にも寄与しているという。独自の2段構造を持つ「PHC」ダンパーをPHEVにも採用。フロントは伸縮の両方、リアは縮み側に対応する「ダンパー・イン・ダンパー」と呼べる第2の衝撃緩和機能をダンパー内に備える。









ナッパ・レザーやサンルーフを標準装備

インテリアはメーター・パネルにパワートレインやエネルギー回生の状態を表示できる専用表示を追加。ナッパ・レザーのアドバンスト・コンフォート・シートや、運転席マルチ・ランバーサポート、シート・ヒーター、パノラミック・サンルーフなど、ディーゼル仕様ではパッケージ・オプション、ガソリン仕様には設定もない快適装備を標準装着にしている。

ボディカラーは4色を設定。価格は550万円。装備の違いはあるもののガソリン仕様の130万円高となる。















文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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