2021.07.17

CARS

市販車最速の座を奪取 ポルシェ911GT2RSがニュル北コースのタイム更新

ポルシェ911GT2 RSが、ドイツ・ニュルブルクリンク北コースでタイムアタックを実施。2017年に出した自らのラップタイムを更新すると同時に、メルセデスAMG GTが持っていた量産市販車クラスにおける最速の座に3年ぶりに返り咲いた。

マンタイ・レーシングとタッグを組む

アタックした車両は911GT2RSにポルシェのワークス活動を担うマンタイ・レーシングのパフォーマンス・キットを装着したモデルで、3.8リッター水平対向6気筒ツインターボの最高出力は700psのままだが、マンタイ・パフォーマンス・キットによりシャシーや空力パーツ、ブレーキを強化。9リッターのタンクを持つインタークーラー冷却用ウォータースプレーも備える。また、ヴァイザッハ・パッケージのマグネシウム製ホイールも装着。タイヤは、ミシュラン・パイロットスポーツ・カップ2Rを履いた。

200km/hでのダウンフォースは、前輪側が49kgから70kgに、後輪側が93kgから200kgに、それぞれ向上している。これはフロント・スポイラーのフラップや前輪付近の導風機構、後輪のエアロディスク・ホイール、カーボンのアンダー・ボディ、改良されたリア・スポイラーとディフューザーによるものだ。











メルセデスAMG・GTの記録を5秒弱短縮

計測は路面温度41℃という状況で実施。ステアリングを握った開発ドライバーのラース・カーン曰く、このキットのおかげで、車体は接着剤で貼り付けたように路面に食いつき、特に高速コーナーではレーシング・カーに乗っているようだったとのこと。700psをみごとに路面へ伝達するだけでなく、ブレーキの効きは強烈で、それでいてコントロールはイージーなままだと語る。なお、今回の最速ラップでの平均速度は185.87km/hに達する。

結果、20.8kmのフルコースでのタイムは6分43秒300、かつての計測基準距離だった20.6kmでのタイムは6分38秒835をマーク。メルセデスAMG・GTブラックシリーズが2020年に記録した6分48秒047(フルコース)、6分43秒616(旧20.6kmコース)を打ち破った。ポルシェがニュルブルクリンク最速量産車の座に就くのは、2017年に同じくカーンがドライブした911GT2RSヴァイザッハ・パッケージ以来で、2018年にランボルギーニ・アヴェンタドールSVJに抜き去られてからおよそ3年ぶりの奪回となった。










文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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