2021.07.21

CARS

もはや小さなSクラス ベスト・セラーのメルセデス・ベンツCクラスが全方位的に進化を遂げた

2015年から2019年の5年間に日本で最も販売台数が多いメルセデス・ベンツとなったCクラスがフルモデルチェンジ。Cクラスとしては5代目、メルセデス・ベンツのコンパクト・クラスの始祖である190Eから数えると6世代目となる。

全車電動化を英断

W206系と呼ばれる新型Cクラスの大きな話題は全モデルの電動化。204ps/300Nmを発生する1.5リッター直4ターボのC200と200ps/440Nmの2.0リッター直4ディーゼル・ターボを積むC220dには48Ⅴ電源を用いたマイルド・ハイブリッドのISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)が搭載される。先代のC200に採用されていたベルト駆動システムのBSG(ベルトドリブン・スターター・ジェネレーター)と異なり、アシスト・モーター兼用のスターター&ジェネレーターをエンジンとトランスミッションの間に内蔵し、強力で効率的なアシストを瞬間的に行えるシステムだ。アシスト時の出力は最大で20ps/200Nm。さらに、エネルギー回生やコースティングなどでの燃費改善、変速ショックやエンジン再始動時の振動低減も図られている。

またC350eは、204ps/320Nmを発生する1.5リッター直4ターボに129ps/440Nmを発生する電気モーターと25.4kWhのリチウムイオン・バッテリーを組み合わせたプラグイン・ハイブリッド(PHEV)を採用。回生ブレーキの性能向上などもあり、最大100kmの電力走行を可能にしている。トランスミッションはC200、C220dを含め全車9段ATで、C200にのみ4輪駆動が用意される。









全長を伸ばし、のびやかなデザインに

ボディはセダンとステーションワゴンの2タイプ。欧州値のボディ・サイズは、セダンが全長4751mm×全幅1820mm、全高1438mm、ステーションワゴンが全長4751mm×全幅1820mm、全高1455mm。ホイールベースはどちらも2865mm。ボディ・サイズは従来比で、全長65がmm、全幅が10mm、ホイールベースが25mm拡大された。エクステリア・デザインはエッジやキャラクター・ラインではなくパネルの抑揚で個性を表現。延長した全長を活かしFRらしいフロント部分の長いのびやかなデザインに仕上げた。またキャットウォーク・ラインと銘打ったショルダー・ラインを採用。フロント・フェンダーからリア・フェンダーに至るサイド・ウインドウ下のエッジはボディをより低く見せることに貢献している。前後ライトの形状には現行Sクラスのエッセンスを取り入れた。なお、最小Cd値はセダンが0.24、ステーションワゴンが0.27という優れた数値を実現している。







最新装備はSクラスから

内装は新型Sクラスにかなり似ている。インパネは上下で異なるデザインを組み合わせた意匠で、下部はセンターコンソールとの連続性を持たせている。Sクラス同様、2つの大きな液晶画面を採用。運転席前に備わる12.3インチにはバーチャル表示のメーターなど車両の各種情報が映し出される。また、センターコンソールの11.9インチ縦型ディスプレイはタッチパネル式で、ナビゲーションをはじめ、オーディオや空調といったインフォテインメントの作動状況が表示されるほか、それらの操作も可能だ。センターコンソールの液晶パネルはSクラスとは異なり運転席側へ6°傾けられている。メーターはいくつかの表示パターンを持ち、それらはドライビング・ポジションなどと合わせて記憶させることができ、その呼び出しは生体認証でも行える。

最新世代のステアリング・ホイールは、ナビやメーター表示設定、運転支援システムなどの操作系を統合。またハンズオフ検知のためリムに静電容量式センサーを内蔵。力をかけたり、操作ボタンに接触したりしなくても、手を添えているだけでステアリング操作の介在を認識できるようになったため、自動車間保持機能使用時のドライバーの負担が軽減された。

運転支援システムはSクラス譲りの最新型となり、新機能追加や性能向上を実現。左右計260万個の反射鏡を備えるLED式デジタル・ヘッドライトも投入された。また、フェイスリフト版のEクラスで初めて採用された進路案内と実際の景色を合成して映し出すARナビゲーションや、Cクラス初の後輪操舵をオプション設定している。









納車は今秋から

導入モデルは、セダンが1.5リッター直4ターボのC200とC200・4マチック、同エンジンのPHEVとなるC350e、2.0リッター直4ディーゼル・ターボのC220dで、ステーションワゴンはC200とC220dのみ。いずれも右ハンドルのアバンギャルド仕様だ。

受注開始は7月下旬で、セダンのC200とC220dは今秋、C200・4マチックとステーションワゴン各車は2022年第1四半期、C350eは2022年中頃の納車開始が予定されている。価格はセダンのC200アバンギャルドが654万円、C200アバンギャルドが684万円、C220dアバンギャルドが682万円、ステーションワゴンはC200アバンギャルドが680万円、C200アバンギャルドが708万円、680〜708万円。現時点でC350eの価格は未定となっている。





文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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