2021.07.23

CARS

超高級SUV市場にメルセデスも参入 マイバッハ初のSUV誕生

いまや自動車の主軸になったSUV。ベントレーやロールス・ロイスといったこれまでSUVとは無縁だった超高級車ブランドも次々とSUV市場への参入を果たしている。そんな中、彼らの牙城を狙うメルセデスもマイバッハ・ブランドを引っ提げ、超高級SUVに殴り込みをかけた。それがメルセデス・マイバッハGLS600・4マチック。X167型と呼ばれる現行型メルセデス・ベンツGLSクラスをベースにした超高級SUVだ。









VIPも納得の豪華絢爛な後席

メルセデス・ベンツGLSと大きく異なるのは2列シート配置の4人乗りを標準仕様としている点。同時に日本に導入した新型マイバッハSクラスのようにホイールベースを延長していないが、後席を3列シート車の2列目より後方へ120mm、内側へ30mm移動。メルセデス・ベンツGLSでは3列目シートもしくは荷室として使用するスペースを2列用に活用することで、超高級車に相応しい広い後席空間を作り出している。リア・シートはマイバッハSクラスと同等の43.5度までリクライニング可能だ。後席の背後には荷室と空間を分離するパーセルシェルフ付き固定式パーティションが設置される。

左右後席を仕切るコンソールには、専用シャンパングラスの収納部と750mlのシャンパンボトルが3本入る冷蔵庫を設置。温度調整式カップホルダー、快適機能すべてを操作できる後席用タブレット、左右各席用モニターも備わる。

内装は3種類のカラーと5種類のウッドトリムを用意。ダッシュボードやステアリング・ホイールにはナッパ・レザー、送風口のルーバーにはクローム加飾を有する。レザー・シートは中心線に沿って身体へのフィット性を高めるボックス・プリーツ加工が施されているほか、バックレストに押圧ポイントを10カ所設けたリラクゼーション機能を標準装備。シート・ヒーターと組み合わせ、身体を温めながらマッサージすることもできる。









メルセデス最大の23インチ・ホイール採用

エクステリアではメルセデス・ベンツのSUVで唯一、鼻先にスリーポインテッドスターのボンネット・マスコットを置く。ホイールはメルセデス・ベンツ全モデルの中で最大の23インチ径で、フロント・グリルの縦方向に走るフィンをモチーフにしたポリッシュ仕上げの鍛造マルチスポーク・デザインを採用。手作業で仕上げられるマイバッハらしい2トーン塗装も用意されている。

パワートレインは558ps/730Nmを発生するM177型4.0リッターV8ツインターボと、22ps/250Nmの短時間アシストが可能なISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)を持つ48V電気システムを組み合わせたマイルド・ハイブリッド。燃費向上を図る気筒休止システムを備えるが、4気筒運転時に発生し快適性を損ねる2次振動を低減するべく振り子型ダンパーも搭載する。トランスミッションは9段ATで、駆動方式は4輪駆動が標準となる。

サスペンションは、4輪それぞれに48V対応のアクチュエーターを備える「E-アクティブ・ボディ・コントロール」を採用。エア・スプリングのレートとダンパーの減衰力を個別制御し、カメラでスキャンした路面やコーナリング姿勢などに応じて最適な姿勢を作り出す。また、シャシーやパワートレインの設定を変更できる走行モード切替の「ダイナミックセレクト」には、後席の乗り心地を優先した「マイバッハモード」が新たに設定されている。

ハンドル位置は左のみの設定で、価格は2729万円。







文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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