2021.11.30

CARS

身銭を切ってでも乗りたいクルマのマイ・ベスト20 自動車ジャーナリストの渡辺慎太郎が選んだ第1位を発表!

コロナ禍の今、「エンジン・ホット100」選考委員が身銭を切っても欲しいのはこのクルマ! 雑誌『エンジン』の名物企画、「エンジン・ホット100ニュー・カー・ランキングス」の43名の選考委員それぞれが、2021年の今だからこそ買いたいと考える20台を挙げた。自動車ジャーナリストの渡辺慎太郎さんが選んだ第1位は?

ピュア内燃機関を積んだモデル

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2021年前後というのは、将来振り返って見ると「パワートレインの種類がもっとも多かった時期」になると思っている。内燃機関と電動化ユニットが混在し、でも今後、内燃機関がこれ以上増える可能性はほぼない。とすると「いま」手を着けるならピュア内燃機関を積んだモデル。これが今回の選考理由です。

1位 アストン・マーティンDBS スーパーレッジェーラ(ヴォランテ含む)



5000cc以上の排気量とか12気筒のマルチ・シリンダーなどは余命宣告のカウントダウンが始まっている。圧倒的な加速感や迫力あるサウンドはもちろん、次元の違うドライビング・プレジャーが味わえるDBSには魂が揺さぶられる。

2位 メルセデスGクラス



電動化が着々と進むメルセデスの中にあって、その手がまだ及んでいない貴重なモデル。都内ではAMG 仕様も多く見かけるけれど、350dや400dもこのクルマの魅了は十分満喫できるし、この6 気筒ディーゼルは珠玉の逸品。

3位 ポルシェ911 カレラ&カレラ4 クーペ(S含む)



おそらく911も現行型からハイブリッド・ユニットが導入されるだろうから、ガソリン・エンジン搭載モデルはまさに買い時。突如現れた“GT3ツーリング・パッケージ”なんて、まさにそれを見越した仕様ではあるまいか。

4位 ポルシェ718 ボクスター(T、S含む)



電動化は911のみならず718にも及ぶはず。4気筒も6気筒も選べて、それぞれに美味しさがある。どうにか1000万円以下で買えそうだし。

5位 BMW M5



V8ツインターボで600ps/750Nmを発揮しながら走ること自体がはばかれる世の中になるかもしれない。このバランスの良さは琴線に触れる。

6位 レクサスLC(コンバーチブル含む)



選ぶのはもちろん、LC500hではなくV8のLC500のほう。トヨタ/レクサス最後の自然吸気マルチシリンダー・エンジンとなるだろう。

7位 日産GT-R(NISMO含む)



次期型の噂が諸々耳に入ってくるが、現行のエンジンがそのまま存続する可能性は限りなくゼロに近い。有形文化遺産として欲しい。

8位 マセラティMC20



MC20には後にBEVが追加されることがすでに発表されている。ということは、V6ツインターボに置き換わるかもしれないので、今のうちに。

9位 キャデラック・エスカレード



こういう豪快なクルマが生きづらくなるのは避けられないだろうから、せめてしばらくはご容赦を!という気分なう。

10位 ロータス・エリーゼ・スポーツ220 II(240ファイナル・エディション含む)



パワートレインの電動化とともに、車両制御の電脳化も進むだろう。だからこそABSくらいしか電脳化されていないクルマは魅力的。

11位 ジャガーFタイプ(コンバーチブル、R含む)

ご存知のように、ジャガーは2025年にフルEV化を表明している。ジャガー最後の内燃機スポーツカーをいま選ばない手はない。

12位 シボレー・カマロ(コンバーチブル、SS含む)

カマロはもちろん「SS」。現時点でもすでに稀有なOHV エンジンはもう2度とこの世には現れないだろう。骨を拾ってあげないと。

13位 ルノー・カングー

こういう商用車的モデルも電動化の波は容赦なく押し寄せる。カングーは商用車の域を逸脱した運転の楽しさを備えるファン・カーだ。

14位 マセラティ・ギブリ

ギブリにもいよいよハイブリッドが加わった。なのでV8を積んだトロフェオはもうそんなに先は長くないだろう。最後の官能的サウンド。

15位 ロールスロイス・ゴースト

振動や騒音の少ないEVと高級サルーンの相性はいいはずだが、それを内燃機でやってのけたドライバーズ・カーのゴースト恐るべし。

16位 シトロエンC3

シンプルなメカニズムで内燃機のFF車のあるべき姿を上手に表現している。コンパクトSUVのエリーゼみたいな存在。

17位 トヨタGRヤリス

水素エンジンをはじめ次世代パワートレインの可能性を広く探っているトヨタの、「やっぱり内燃機万歳!」的なモデル。

18位 ジープ・ラングラー

何を隠そう自腹を切って初めて買ったクルマは初代ラングラー(YJ)だった。だからいまでもたまに「もう1度」と思ったりもする。

19位 マツダ・ロードスター

EVの駆動レイアウトはFFか4WDかRRしかなく、つまり完全EV化=ゼロFRを意味する。FRの道標的存在のロードスターの価値は揺るがない。

20位 スズキ・ジムニー(シエラ含む)

軽自動車の電動化の行く末についてはまだよく分からないけれど、ジムニーの楽しさは果たしてEVにも踏襲できるのだろうか。

文=渡辺慎太郎(自動車ジャーナリスト)



(ENGINE2021年9・10月号)

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