2021.09.18

CARS

EV版のメルセデス・ベンツEクラス 電動化戦略の中核を担うEQEがデビュー【ミュンヘン・ショー2021】

約70年の長きに亘り親しまれてきたフランクフルトからミュンヘンへと会場を移した乗用車版のドイツ国際モーターショー「IAA」が、2021年9月6日のプレスデーを皮切りに12日まで開催された。

Eクラス・サイズの電動サルーン

EVモーターショーと呼んでもいいほど電動化モデルで溢れかえった今回のモーターショー。その中でメルセデス・ベンツは電気自動車(EV)の新しい市販モデル「EQE」を出展した。メルセデスの電動化モデル専用ブランド「EQ」の第5弾目で、4月に発表された大型サルーンのEQSに続くセダン・モデルとなる。メルセデス・ベンツにおけるEクラスに相当するミドルサイズEVセダンだ。





キャブフォワードの未来的デザイン

スタイリングは兄貴分のEQS同様、キャブフォワードでオーバーハングが極端に短いデザインを採用。ボディ・サイズは全長×全幅×全高=4946×1961×1512mm。現行型のメルセデス・ベンツCLSに近い大きさだ。ホイールベースは3120mmで、これはEQSより90mm短い。室内寸法は現行Eクラスと比較して、室内長が80mm、前席ショルダールームが27mm大きく、座面は65mm高い。荷室容量は430リッターだ。

インテリアでは、メーターパネルを含めダッシュボードのほぼ全面を覆うディスプレイが目を惹く。前後アクスル(車軸)上にパワートレインを置く設計により4WDでもセンター・トンネルが不要となり、センターコンソールの下に大きな収納スペースが設けられている。







292psの後輪駆動で、航続距離は660km

プラットフォームには「EVA2」と呼ばれるEQSで初採用されたプレミアム・クラス向けの電動化専用のアーキテクチャーを採用。大柄なボディの取り回しを向上するため、4輪操舵も設定される。

発売時に設定されるEQE350はバッテリー容量90kWh、最高出力292ps(215kW)/530Nmの後輪駆動で、航続距離は最大660kmに達するという。このほか、前後にそれぞれモーターを備えた4WDや、おそらくAMGを名乗ることになると思われる680ps(500kW)程度の高出力モデルも用意されるという。

充電は最大で直流170kWまで対応。三相交流充電器では標準の11kWで8.25時間、オプションの22kWで4.25時間かかるフルチャージが、150kW以上の急速充電ステーションでは最短32分で完了する。また、3つの走行モードと自動制御が選択できるエネルギー回生システムも装備し、1ペダル運転も可能だ。

生産は中国仕様のみ北京で、その他の市場向けにはドイツ・ブレーメンで行われる。2022年半ばに発売される予定だ。







文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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