2021.10.05

WATCHES

思わずひと目惚れする時計「ペキニエ」篇 画期的な自動巻きムーブメントを搭載する新作!

なぜ? と聞かれてもうまく言えないが、一瞬で好きになってしまうことがある。人も時計も。相手が人ならともかく、一体時計のどこに我々はこれほどまでに惹かれるのだろう。容姿端麗なデザインか、才色兼備のメカニズムか、はたまた運命の糸がそうさせるのか。そんな恋の始まりを予感させる、ペキニエの特別なダイアルカラーとストラップをまとった注目モデルを取り上げ、その魅力を時計ジャーナリストの名畑政治が解説する。

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グリーンのダイアルに表現されたフレンチ・マニュファクチュールの血脈

スイス時計産業の礎を築いたフランス時計文化。2009年、その再興を目指し、フランスのモルトーに本社を構えるペキニエが発表したのが、自社で開発製造したムーブメント「カリブル ロワイヤル」だった。極限までパワーロスを排除し、メインスプリングを収める香箱の中心軸から得たパワーで駆動するセンターシャフト・ドライブを実現した画期的な自動巻きムーブメントを搭載する2021年の新作が「リューロワイヤル ヴェール」。機能は時分針とスモールセコンド、パワーリザーブインジケーターのみ。このシンプルな機能をくっきり浮かび上がらせるのが「Vert(ヴェール。フランス語でグリーン)」のダイアルであり、これを魅力的に演出するのが渋いグリーンのアリゲーター・ストラップ。これに赤いシャークスキンを裏張りし、あえてミシン縫いを選ぶことで、グリーンにレッド、レッドにグリーンのステッチで仕上げられている。フランス時計文化の担い手として“フランス無形文化財企業”にも指定されたペキニエ。その新作「リューロワイヤル ヴェール」に流れるフレンチ・マニュファクチュールの血が、我らの胸を熱くする。






リューロワイヤル ヴェールの「ココに胸キュン!」

光を受けて美しく輝くサンレイ仕上げのグリーンダイアル。これを引き立たせるのが渋いグリーンのストラップだ。その裏側は赤いシャークスキンを採用し、グリーンのステッチで仕上げられている。自社開発・製造による画期的な自動巻きムーブメント「カリブル ロワイヤル」も魅力的。

ペキニエが自社開発し、シングルバレルながら約88時間ものロング・パワーリザーブを実現した高機能ムーブメントを搭載するこの最新作は、日本の総代理店からのリクエストに応えたもの。グリーンのストラップは銀座にアトリエブティックを構えるフランスのストラップ・メーカー「ジャン・ルソー」の別注品。自動巻き。ステンレススティール、ケース直径42mm、10気圧防水。69万3000円。

文=名畑政治 写真=近藤正一

(ENGINE2021年8月号)

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