2021.09.05

CARS

あなたのクルマ、自慢してください! 首都高速・大黒パーキング・エリア突撃取材!!

ちょっと古いクルマを長持ちさせるには、定期的に動かすことが必要だ。エンジンをかけ、ふらりと出かける人たちが、何気なく集まる場所がある。首都高速大黒PAで突撃取材しました。

自動車好きのメッカ

5月某日のよく晴れた爽やかな日曜日。向かった先は首都高速・大黒パーキング・エリア。毎週末、さまざまなクルマとオーナーが集う、自動車好きのメッカだ。そこで“ちょっと古いクルマ”のオーナーに突撃取材せよ、との指令が下っていたのだ。PAは朝8時過ぎから大盛況で、古今東西のクルマとオーナーたちが所狭しと集い、愛車自慢などを繰り広げている。その輪に加わり、ちょっと古いクルマのオーナー諸氏に愛車との悲喜こもごもを伺った。インタビューの主なポイントは5つ。(1)所有年数、(2)購入金額、(3)手に入れた経緯、(4)日常での付き合い方、(5)愛車の魅力、である。

途中、お話を伺っていた方が、フリーランス・ライターの僕が老舗自動車専門誌の出身と知るや「こういうお仕事もされるんですね」と聞いてきた。その裏には〈これって新人の仕事じゃないの?〉なんて意味が込められているようだ。業界に身を置いて20年の選手はもしかすると場違いに映るのかもしれないが、やはり現場の生の声を聞くのは一番興味深く、面白い。それはキャリアなんて関係のないことで、実はちょっと古いクルマの世界と似ている。格式ばったところはなく、優劣・序列を感じさせない。それぞれが自由に、自分のスタイルでクルマを楽しんでいるのだ。ならば僕も楽しまなきゃ損だ。まわりには昔憧れたアイドルたちが盛り沢山。このクルマのオーナーになる心構えは? どうしたら手に入れられる? 個人的興味でついつい前のめり。ちょっと古いクルマのリアル・ワールドにいざ突撃!







1971年型ポルシェ911T 岩楯義雄さん いまも続くワクワク感

(1)これは友人から勧められて買ったの。40年近く持ってるかな。(2)当時250万円くらいしたと思う。(3)本当は914を探していて、911もいつか買いたいと思っていたから渡りに船だったよね。ビッグバンパーも気になったけれど、プレーンなこれにしてよかったな。(4)他にもクルマはあるけれど、やっぱりこれはおもちゃだね。ツーリングとかも行くし、トラブルもない。(5)特に911はリアエンジンで、後輪がしっかりと蹴り上げてるのがわかるのがいい。ハンドルを握っていていつもワクワク感を味わっていますよ。だからポルシェにはずっと乗り続けていたいね。







1986年型フェラーリ328GTB T.Sさん 一度は所有してみたかった

(1)手に入れたのは3年くらい前。(2)値段は内緒です(笑)。相場的にはちょっと上がってきた頃ですよね。(3)実はどうしてもコレというわけではなく、同じく昔から一度乗ってみたいなと思っていたポルシェ930ターボと迷って328にしました。(4)休日に気分転換で乗ることがほとんどで、大黒には朝早く出てさーっと乗ってパッと帰る。クルマに負担がかからずちょうどいいドライブルートですね。(5)328はパーツもあって、比較的維持もしやすい。そこがやはりピッコロ・フェラーリの魅力。でも、930にもまだ乗ってみたいから、目移りしちゃうかも(笑)。







1983年型ロータス・エスプリ・シリーズ3 荒井哲也さん 若い人にも乗ってほしい

(1)と(2)20年くらい前に約300万円で手に入れました。(3)昔からエスプリが好きでシリーズ1とかも考えましたが、故障とかいろいろ厳しそうだったのでこれを選びました。(4)普段の足グルマは別にあるので、エスプリは月に2~3回、天気のいい日に大黒に連れ出す、という感じ。(5)故障があったりして車検時には1回50万円くらい掛かったりしますけど、なんといってもボンドカーでこの形に惚れ込んでいるので、それも許せちゃうかなと(笑)。私自身30代前半で手に入れたので、いまの若い人たちにもちょっと古いクルマにチャレンジしてもらいたいですね。







1994年型ジャガーXJS V12コンバーチブル 内田栄治さん 12気筒は最後のチャンス

(1)と(2)4年前に400万円くらいで購入しました。(3)それまでTVRキミーラに乗っていて、そのオーナーのつながりでジャガー・クラブのツーリングに参加して、ジャガーの良さを改めて知って。もともと自然吸気エンジンが好きで、12気筒にも乗りたかったんですよね。で、今しかないと決断し、パーソナルな2ドア・オープンでとなって必然的にこれになりました。(4)他にもクルマがあるので週一で乗るくらいですけど、実際、最高ですね。(5)12気筒はトルクも分厚いですし、それでいて緻密に回るのがいい。乗り心地もフラットですごく癒されています。







1995年型TVRグリフィス500 山口司郎さん ディープな付き合いはやめられない

(1)所有年数は今年で17年。(2)240万円くらいでヤフオクで買いました。(3)僕、実はもう1台持っていたんですよ。2001年に赤いグリフィスを買って、実家が九州なのでそれで帰省してたりしたんですけど、向こうにも置いておきたいなと思って酔った勢いでポチりました(笑)。(4)赤いグリフィスで色々経験していましたから、先手を打って整備してきたので、こいつはいい状態を保ってこられましたね。(5)生き物みたいな変なクルマなので人との輪が広がりました。そんなクルマ仲間とのつながりは価値観が合って、付き合いが深くなる。やめられないですね。







1993年型マセラティ222 4V井上秀博さん トラブルも楽しみのひとつ

(1)と(2)これを手に入れたのはもう15年くらい前になるかな。友人から70~80万円くらいで譲ってもらいました。(3)その友人が違う色を買ったので、私が引き取ったというわけです。もともとコンパクトで元気で人が乗っていないクルマが好きで。(4)と(5)期待に違わず故障はします(苦笑)。でも実質20万km以上走っているのでエンジン自体は頑丈なんですよね。補機類の故障が多いんですけど、そこは自分で手を加えています。ひと通りはやったけど、そんなに苦労した感じはありません。そういうのも含めて楽しんでいますし、楽しませてくれるクルマです。





1991年型マツダRX-7 GT-X 赤羽日出男さん 憧れだけでは終わらせない

(1)中古車検索サイトやいろんなショップを回ってやっとみつけたのが1年ほど前。(2)248万円で購入。(3)30年来このFC型が好きでしたが子育てとかもあって我慢してきて、子供も成人してようやく好きなものに乗れるとなって、カミさんを拝み倒して手に入れました。(4)と(5)普段ももちろん使います。それができるのも信頼のおける整備士さんを見つけたから。購入時にリビルトエンジンに載せ替えて徹底的に整備してもらって。自分自身が元気に動けるうちはずっと乗り続けたいので、ノーマルのバランスを崩さずに大事にしていきたいですね。







1967年型トヨタ・カローラ・デラックス 日高大輔さん オリジナルを長く愛して

(1)と(2)20代の頃に75万円で手に入れて以来、24年所有しています。その当時でもクルマは30年選手でした(笑)。(3)免許を取ってすぐはAE86でドリフトをしていて、みんなはステップアップしていったけど、クルマを潰してお金もなかったのでKPに行って。それでいじる楽しさを覚えたんで、友人の影響もあってカローラにしました。(4)基本的にはこれだけで過ごしていて、オリジナルのほうがずっと長く乗れるからと思って、部品を集めながら維持しています。仲間とのつながりもあるから苦労はないですね。(5)大衆車なのでシンプルで頑丈なところが気に入っています。







2007年型フォルクスワーゲン・ゴルフGTI 森脇 孝さん リ・スタートのベストパートナー

(1)と(2)ゴルフとはまだ付き合い始めたばかりで、知り合いのクルマ屋さんからお気持ち程度の価格で譲っていただきました。(3)僕自身、ちょっと体を悪くしてクルマを降りようかと考えていて。でもクルマがないと不便だよねっていう提案を受けて購入しました。(4)13万km走っている個体なので、バルブが切れたりとか警告灯が点いたりとかはありますけど、ちょっとずつ補修しながら大事にしています。(5)距離は出ていますけどそれなりにメインテナンスすればいけるし、普通に速く走らせられて楽しいクルマなので、まだまだ乗り続けたいですね。







1984年型アルファ・ロメオ・スパイダー2.0 大平優一さん いまの自分にちょうどいい

(1)と(2)乗り始めて8年になるかな。ネットで見つけて100万円と安かったから見に行って、試乗させてもらって、調子よかったからその場で決めちゃった。それから結構掛かったけどね(笑)。(3)もともとこの類いのクルマが好きで、オースチン・ヒーレー、124スパイダー、トライアンフTR4A、ジュリエッタ・スパイダーを乗り継いでここに至った。(4)と(5)長く作られていたモデルなのでパーツは結構あります。ジュリエッタは部品の確保が大変で。その点、無理をせずに気軽に乗れるところが大いに気に入っています。そういう意味でもちょうどいいクルマだね。







2003年型ルノー・ルーテシアV6フェイズ2 J.Oさん 走りの面白さが増してきた

(1)新古車で見つけて、乗り始めて20年近くになりました。(2)購入価格は550万円くらい。(3)街中でフェイズ1に乗っている人に声を掛けて、フェイズ2が出ますよっていうのを聞いてそれで探して。それまでサンク・ターボだったり、BMWマルニ・ターボに乗っていたりして気になっていたから。(4)と(5)フェイズ2になって設計が見直されたからか、ほんと壊れない。調子よくってトルクを溜めるような走らせかたをするととんでもないパワーを発揮するんだよね。メガーヌを普段の足にしているんだけど、最近はこっちのほうが面白さが増してよく乗るようになっています。







1981年型シボレー・コルベット Yさん オリジナルカラーで愛着度アップ

(1)と(2)6年前に250万円くらいで手に入れました。(3)もともとアメ車が好きで、付き合いのあるショップの社長が持っていたこのクルマを、知っている人にならって譲ってもらいました。他にアストロもあるので増車になりますね。(4)普段はアストロで、コルベットはここぞというときに引っ張り出してきて。(5)僕にとってのちょっと古いクルマはコルベットでいうとこのC3までかな。アメ車は全般的に造りがシンプルで頑丈。パーツも全部出てくるんですよね。そこがいい。あとは自分で塗ったこの色。ディアブロのイエローなんですけど、いい色出てるでしょ(笑)。

文=桐畑恒治 写真=茂呂幸正

(ENGINE2021年8月号)

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