空前のキャンプブーム、さらにコロナの影響もあり、すっかり定着した車中泊の旅。カメラマンの植野さんはコンパクトなキャンピングカーで小さな旅に出る。アウトドア好きのエンジン編集部コバヤシがリポートする。
スロベニアの老舗ビルダー、アドリアモービル社製のキャンピングカー
購入資金のことはとりあえず別として、維持・管理、運転テクニックなど、ちょっとハードルが高そうに思えるのがキャンピングカー。さらに道の駅やサービスエリアでのマナーの問題など、(車中泊全般で)ネガティブな面もピックアップされているけれど、時間に縛られることなく、気の向くままに旅ができるキャンピングカーの旅は何物にも代えがたい。誰もが憧れるクルマ旅のスタイルではないだろうか。

焚き火に薪をくべながら、愛犬のロビンとともにくつろいでいるのは、カメラマンの植野淳さん。2019年にキャンピングカーを購入し、すでに(沖縄以外は)全国一周をしたのだそうだ。
愛車はスロベニアの老舗ビルダー、アドリア モービル社が製作した2018年式のアドリア・コンパクト。車体後部に居室を架装する“キャブコン”と呼ばれるタイプのキャンピングカーだ。レイアウトを自由にカスタムでき、快適な空間に仕上げられているのがキャブコンの魅力だ。
「ベース車両はフィアットの大型商用バン、デュカト。“コンパクト”という名のとおり、アドリアのキャンピングカーのなかでは最も小型のタイプです。けれど、日本の交通事情にはちょうどいい」
はじめはアメリカ映画に出てくるようなトレーラーにしようか迷ったという。ただ大きいタイプ(車両重量750kg以上)は牽引免許が必要で、カーブやバックなどの運転も難しそう。さらに走行中のトレーラー内に人が乗車できないこともあり、最終的にキャブコンを選んだのだそうだ。

「まず車内で立てるかどうか、そして日常の生活が問題なくできるかどうか、というのもポイントでした。車高がある分、高さ制限のあるショッピングモールの駐車場に入るのは難しいけれど、車幅がスリムなのでコインパーキングにも何とかギリギリ駐車できる」
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