2021.12.04

CARS

キャンピングカーで自由気まま旅のススメ! “キャブコン”で愛犬と旅をする


advertisement


そもそも植野さんがキャンピングカーを購入するキッカケは何だったのだろうか。

「カメラマンという仕事柄、急に撮影が入ったり、なかなか旅のスケジュールを確保するのが難しい。さらに犬を飼っていると、かなり宿泊施設が制限される。ペットホテルに預けるのも寂しいし、ペット同伴OKなホテルであっても、実際はほかの犬にも(飼い主にも)気を遣うことが多い。ならばいっそ、思い立ったらいつでも出発できるキャンピングカーがいいじゃないか、ということになりました」



ディーラーの話では、キャンピングカーの購入動機が“愛犬と旅をするため”というオーナーが圧倒的に多いそうだ。

「それから東日本大震災以降、防災用対策としてもキャンピングカーのニーズが一気に高まった。仮設住宅の代わりになるし、避難所とは違って、プライバシーが確保できる。もちろん、そんな使い方はしたくないんだけれど……」

さらに新型コロナウイルスの影響などもあり、キャンピングカー人気は高まるばかり。販売台数は年々右肩あがりで伸びているのだ。

充実の設備!

それではキャンピングカーの中を見せていただこう。

「車内はコクピット、“ダイネット”と呼ばれるダイニングスペース、キッチンやトイレ付きのシャワールームなどの水回り、そしてリアにベッドルームと、大きく分けると4つスペースがあります。最大の特徴は駐車時にリアのベッドが70cmスライドアウトする(外に伸びる)こと。伸縮にかかる時間は30秒くらいです。そしてダイネット部分のセカンドシート、エキストラソファ、そして運転席と助手席を回転させると、最大5名でテーブルを囲める。テーブルを取り外してシートを展開すれば、大人1名が就寝できるスペースにもなります」



さすが欧州屈指の老舗ビルダーが手がける車両だけあって、すべてが機能的。天井収納や床下収納など、無駄なスペースは一切ない。

「出発前後の点検やメンテナンスも大事。まず出発前にはガスや水道まわりのチェック、それからタイヤ圧のチェックを入念にします。4本のタイヤで約3トンもの重量を支えているので、横転しないようにタイヤセンサーを付けている。さらに帰ってきてからは冷蔵庫やトイレの水を空にして、乾燥させます」



180リッターものタンクは調理やトイレで使ってもだいたい1週間くらいは水が持つそうだ。シャワーはついているけれど、基本的にあまり浴びない。というのも、だいたい温泉があるところを目的地にしているから、使う必要がないのだ。

旅のスタイル

「どこへ行くにしても道の駅やキャンプ場を目指します。たとえば道の駅ならば到着するのは、売店などが閉まるだいたい17時ころ。人が(車が)減る時間帯です。併設の温泉につかったら、地元スーパーで買ったその土地の美味しいものを食べて、寝るだけ。そして早朝には次の目的地へと出発する。長居は無用です」

最近は、トイレ・電源設備などを完備された車中泊を公認する“RVパーク”、かんぽの宿が展開する車中泊サービス“くるまパーク”など、快適に過ごせる施設が増えている。ここ数年でキャンピングカーの旅がより快適になっているのだ。



すでに日本一周を果たしてしまった植野さんに、これからのキャンピングカーの愉しみ方を訊いた。

「キャンピングカーのためだけではないけれど、最近、都内から千葉に引越しをしました。これまでは自宅から数分のところに駐車場(乗用車2台分)がありましたが、これからは自宅の敷地内に置ける。それから日本一周はしたけれど、高速道路を使った急ぎ足の旅になっていたのが現実。一般道を走りながら、見知らぬ土地をゆっくり巡っていくのが、キャンピングカーの醍醐味です。やはり北海道と九州は別格! 1カ月くらいかけて旅をしたい」

購入資金、駐車スペース、そして旅に費やす時間――。すべてに“余裕がある”からこそ楽しめるのがキャンピングカー旅なのだ。う~ん、羨ましすぎる。ぜひ、またお供させてください!

文=小林尚史(ENGINE編集部) 写真=植野 淳

(ENGINE2021年11月号)
▶「愛車とガレージ」おすすめ記事をもっと見る

無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

いますぐ登録

advertisement

PICK UP



RELATED

advertisement

advertisement

PICK UP

advertisement