2021.11.26

CARS

世界一難しいコース! 日本のポルシェの新たな聖地「ポルシェ・エクスペリエンス・センター東京」!!

さる10月1日、千葉県木更津市に世界で9番目となるポルシェのブランド体験施設「ポルシェ・エクスペリエンス・センター東京」がオープン。出来立てのコースをエンジン編集部ムラカミがリポートする。

まるでミニ・ニュルブルクリンク!


2008年の英国シルバーストーンを皮切りに、ドイツのライプツィヒ、米国のアトランタ、フランスのル・マン、米国のロサンゼルス、中国の上海、ドイツのホッケンハイム、そしてイタリアのフランチャコルタと、次々に開設されてきたポルシェ・エクスペリエンス・センター。しかし、その9番目の施設としてこのほどオープンした「ポルシェ・エクスペリエンス・センター東京」は、ほかとはまったく違う大きな特徴を持っている。それはこれまでの施設がすべて平面に建設されているのに対して、唯一、山を切り開いて造られていることだ。その結果、自然の地形を生かした全長2・1kmのハンドリング・トラックは、約40mの高低差を持つ、あたかもドイツのニュルブルクリンク北コースをギュッと凝縮したような、超難関コースとなっているのだ。



実は、オープニング・セレモニーが開かれた10月1日の夕刻、私もそのコースを体験走行する予定だったのだが、あいにくの台風襲来で中止となり、インストラクターの運転するカイエンに同乗して見学だけさせてもらった。まずは、鈴鹿サーキットを模したS字の上り坂から始まる右回りのコースは、正直なところ、想像していた“体験施設”のレベルを遥かに超えた、本格的かつガード・レールが間近に迫るスリリングなものだった。坂道を上り切ると、ニュル北コースの名物コーナーであるバンクのついたカルーセルを大きさから角度、舗装状態までそのまま模したというヘアピン・カーブが現れる。ただし、ニュルとは逆回りに走行することになるのだが。



それを超えて竹林や杉林に囲まれた道を徐々に下っていくと、今度はラグナ・セカの名物コーナーであるコーク・スクリューを模した落差のあるコーナーが現れ、それを落ちるようにかけ降りると一気に最終コーナーへと下っていく。最終コーナーもかなりの下り坂となっており、そこにはこの日、何本もの川が流れているのが見えた。万が一、雨の日に走ることになった時には、細心の注意を払う必要があると肝に銘じることにした。この最終コーナーも含めて、全体的にエスケープ・ゾーンは最小限しかなく、その点からも、ここがレース・トラックではなく、あくまでエクスペリエンス・トラックとして造られたものであることは明らかだ。恐らく、本気で走ったら、速度域こそニュルとは比較にならないものの、そのテクニカルでスリリングな点においては世界一難しいコースなのではないかと思った。案内してくれたインストラクター氏によれば、彼らもタイム・アタックは実地ではしておらず、あくまでシミュレーターを使っているという。最新の718ケイマンGT4を使ってシミュレーターで叩き出した最速ラップは、もっか1分3秒だそうだ。



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