2021.11.11

CARS

欧州だけじゃもったいない! ヤリスの弟分、トヨタ・アイゴがSUV風モデルにフルモデルチェンジ

欧州で販売されるヤリスよりひと回り小さいAセグメント・サイズのコンパクト・カー、トヨタ・アイゴがフルモデルチェンジ。3代目となる新型はSUV風のデザインが与えられ、車名もアイゴX(クロス)へと変更された。

PSAとは袂を分かち、トヨタ専用車種に

これまではプジョーとシトロエンとの3兄弟として展開されていたが、新型はトヨタ・アイゴXのみで、プジョーとシトロエン・ブランドのモデルは用意されない。なお、生産はこれまで通りにチェコ工場で行われ、欧州専売モデルとして販売される。





全長はヤリスより20cm以上短い

プラットフォームはヤリスに用いられるBセグメント用の「GA-B」がベース・ボディ・サイズは全長3700×全幅1740×全高1525mm。先代比で全長が235mm、全幅が125mm、全高が65mm拡大しているが、ヤリスよりは全長が20cm以上短い。ホイールベースは90mm伸びて2430mmとなった。車両重量は940〜1015kgで、100kg程度増えている。

エンジンは1.0リッター直3で、72ps/93Nmを発生して前輪を駆動する。変速機は5段MTとCVT。0-100km/h加速は15.5〜15.6秒、最高速度は151〜158km/h。燃費は欧州表記からの換算値で約20.4〜21.3km/リッターとなる。



アクティブな若者がターゲット

新型アイゴXはコンパクト・カーをSUV風に仕立てた、欧州でいうところのソフトローダーと呼ばれるモデル。このような仕立てにしたのは、ヤングユーザー向けのエントリー・モデルとしてはアクティブなムードを演出できれば支持を取り付けられるという目算だろう。

そのテイストは4色用意されるボディ・カラーのネーミングにも表れている。深い緑色のルダモン、鮮やかな赤色のチリ、金色に近い光沢のあるベージュ色のジンジャー、ちょっと深みのある青色のジュニパーといったようにすべてをスパイスの名前に擬えている。また、発売から6ヶ月のみ設定されるリミテッドエディションは、カルダモンをベースにブラックの18インチホイールと、オレンジのアクセントが加えられる。





見た目だけでなく中身もしっかりと進化

実用性の進歩も新型の注目点だ。大きくなったボディ活かし、荷室の奥行きを125mm延長し、容量を63リッター大きい231リッターへと拡大。また、全長は長くなったが逆に、最小回転半径はクラス最小級の4.7m へと0.4m小さくしている。55mm高めた座面やAピラー角の見直しにより視認性を向上させたことと相まって、取り回し性をアップさせている。

フランスのデザイン拠点である「ED2」でデザインされ、欧州トヨタが主体となって開発し、生産も欧州で行われるアイゴX。欧州各市場へは2022年に投入されるが、日本をはじめとする他地域での販売予定はアナウンスされていない。





文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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