2021.12.07

CARS

フェアレディZの未来形 日産が示す2030年のEVスポーツ「マックスアウト」

日産が全固体電池の実用化を想定したコンセプト・カー、「マックスアウト」を発表した。日産が2030年までの新たな事業計画と共に発表した4車種の電気自動車(EV)のコンセプトのうちの1台で、次世代EVコンポーネンツの走行性能を追求したスポーツ・タイプのEVだ。

スケートボードのようなシャシー

シャシーは薄型の全固体電池をフロアに敷き詰めて前後にモーターを配置したスケートボードのような形状を採用。その構造に起因する低重心、軽量、最適な重量配分といった特徴を、走りの面で活用しようというのがこのマックスアウトである。



低重心を活かした走り

重量の重い電池やドライブトレインをきわめて低く配置することで旋回時のロールを抑制。制御を進化させた電気式4WDシステムのe-4ORCEと組み合わせることで、自然な姿勢を保ちながら、無駄な動きのないコーナリングを可能にするという。

また、路面から近い位置に駆動系のメカニズムを集中することでボディの設計自由度が向上。CGイラストから見て取れる、走行風をノーズからボディ上面へダイレクトに導く構造やフラットに成型できるアンダー・ボディは空力性能改善に寄与すると推察できる。



電動化時代のスポーツカー

室内も構造的な制約のないスペースが構築されている。シートは座面がフロアと一体化しており、背面が前後に移動する構造で、キャビン内壁に接するまで後退できるため、広い空間が得られる。

EVゆえに実現可能な敏捷性や安定性はもちろん、高いスペース効率との両立も期待させるマックスアウトは電動化時代のスポーツカー像を予感させるコンセプト・カーだ。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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