2021.12.06

CARS

日産チルアウトはアリアの弟分となり得るSUVタイプのEVコンセプト

日産が2030年までの新たな事業計画と共に、4車種の電気自動車(EV)のコンセプト・カーを発表した。そのうち3車種は開発途中の全固体電池を前提としているが、「チルアウト」と呼ばれる残りの1台は日産の最新型EVであるアリアなどに用いられている既存技術の発展性を模索したSUVタイプのEVだ。

くつろげるEV

チルアウトは英語で「冷静になる」というのが本来の意味だが、クラブなどでダンスの後にクールダウンするためのスローな音楽の呼称となり、そこから転じて「くつろぐ」といったニュアンスでも使われる。心地よい高揚感と身体的な快適さが共存する、いわゆる「チル」な雰囲気を、このコンセプト・カーは追求しているのかもしれない。



新しいフロント・マスクを採用

外観は公開されたCGイラストを見る限り、アリアよりルーフラインは低く、SUVテイストは薄め。フロント・マスクは最近の日産車が用いている「Vモーション」ではなく、新しいデザイン言語を用いた形状を採用している。

ノーズや前後オーバーハングを切り詰めることで広く取られたキャビンは、ダッシュボードに横長の大型ディスプレイを配置。自動運転を想定しているのか、ステアリング・ホイールは格納が可能で、リビング感覚で映像や音楽を楽しむことも想定されている。



日産の最新EV、アリアの技術を用いる

プラットフォームはアリアで採用された「CMF-EV」を使用し、電動4WDシステムの「e-4ORCE」を組み合わせる。エモーショナルなドライビングをもたらすメカニズムと、快適性に優れ使い勝手のよい室内空間を両立するためのチョイスだ。

また、EV用プラットフォームの高い設計自由度をうかがえるのが、フロント周りのボディ構造。グリル部分からフロント・ウインドウへ走行風が直接流れるトンネル形状で、空力的な効果が見込まれる。

アリアよりもひと回り小さく見えるそのボディ・サイズや既存の技術を数多く用いていることを考えると、アリアの下に位置するモデルとして、チルアウトは近いうちに市場へ投入されるかもしれない。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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